Illustrator|ドロップシャドウで文字や図形に影をつける方法!

文字や図形に影の効果を付けたいとき、Illustrator(イラストレーター)のドロップシャドウという機能が便利です。ドロップシャドウは簡単にオブジェクトの影を作ることができるだけでなく、後からでも影の太さや濃さを変えることもできるんです。

今回は、Illustratorのドロップシャドウを使って文字や図形に簡単に影をつける方法や、後から修正・解除する方法を解説していきます。

Illustratorの「ドロップシャドウ」で文字に影をつける方法

まずは、Illustratorで作った文字に影をつける方法から解説していきましょう。たったの2ステップで簡単に文字に影がつきます。

Illustratorで文字を打つ|文字に影効果をつける方法

まずは、Illustratorを使って影をつけたい文字を打っていきます。ツールバーから文字ツールを選び、アートボードに好きなテキストを打ってください。⬇︎

テキストの色やフォントはどんなものでも構いませんが、文字が細すぎると影が目立ちにくくなるので、太めのフォントを選ぶのがおすすめです。

ドロップシャドウ機能を使う|文字に影効果をつける方法

アートボードに打った文字を選択したまま、上部のメニューバーから[効果]→[スタイライズ]→[ドロップシャドウ]をクリックします。⬇︎

そうすると、ドロップシャドウのポップアップ画面が表示されるので、数値を調整していきます。上から順にそれぞれを説明してきましょう。

■描画モード

選択しているオブジェクトと影をどのように組み合わせるかを決めることができます。

Illustratorのドロップシャドウには描画モードが全部で16種類あり、デフォルトは「乗算」です。種類によって見え方が異なるので、好きな仕上がりに合わせて選ぶと良いでしょう。⬇︎

■不透明度

影の透明度を選ぶことができます。数値が低いと薄くぼんやりとした影になり、数値が高いとくっきりと濃い影になります。⬇︎

0〜100%まで好きな数値を選ぶことができるので、プレビュー画面を見ながら調整しましょう。

■X軸オフセット

選択しているオブジェクトと影の横位置を決めることができます。数値が大きくなればなるほど、オブジェクトと影の横の距離は遠くなります。⬇︎

普通に数値を打つと影がオブジェクトから右に移動しますが、数値にマイナスをつけると左に移動します。⬇︎

■Y軸オフセット

選択しているオブジェクトと影の縦位置を決めることができます。X軸オフセットと同じように、数値が大きくなればなるほど、オブジェクトと影の縦の距離が離れます。⬇︎

数値がプラスの場合は下に、マイナスの場合は上に影が移動します。⬇︎

■ぼかし

影のぼかしの程度を選べます。数値が大きいほどぼかしがキツくなり、ふんわりとボヤけた印象の影になります。⬇︎

数値は0〜50.8mmまで選ぶことができます。くっきりとした印象の影を作りたい場合は、数値を低くすると良いでしょう。⬇︎

■カラー

影の色を選ぶことができます。オブジェクトと同じように、カラーピッカーから好きな色を選択できます。⬇︎

■濃さ

影に入れる黒色の量を調整できます。カラーを選択している場合は、濃さを選択することができません。詳しい内容は下記の通りです。

ドロップシャドウに加えるブラックの割合を指定します。CMYK ドキュメントでは、ブラック以外のカラーの塗りや線が適用されたオブジェクトに 100 %の濃さでドロップシャドウを作成すると、マルチカラーのブラックの影が作成されます。ブラックのみの塗りや線が適用されたオブジェクトに 100 %の濃さでドロップシャドウを作成すると、100 %ブラックの影が作成されます。0 %の濃さでドロップシャドウを作成すると、選択したオブジェクトと同じカラーの影が作成されます。

参考 ドロップシャドウの作成Adobe公式サイト

すべての数値を設定し、[OK]を押すと文字にドロップシャドウがつきます。⬇︎

ぼかし機能でもドロップシャドウは作れる

上記はスタイライズ内のドロップシャドウ機能の使い方ですが、Illustratorのぼかし機能でもドロップシャドウのような影を作ることができます。

影をつけたい文字を選んだ状態で上部メニューバーの[編集]→[コピー]を選択。⬇︎

そのまま再度上部メニューバーの[編集]を選び[背面へペーストをクリック]すると、コピーしたテキストがそのまま同じ場所の背面にペーストされます。⬇︎

前にあるテキストを選択しロックします。前面だけを選択した状態で、上部メニューバーの[オブジェクト]→[ロック]→[選択]をクリックすると選択した文字だけがロックされます。⬇︎

背面のテキストだけ動かせる状態になったので、後ろの文字を選択して文字をグレーにします。⬇︎

背面の文字を右下に動かすと、そのままでもフラットな影になります。⬇︎

しかし、もう少し立体的な影にするためにここから背面の文字をぼかしていきます。後ろの文字を選択した状態で、上部メニューバーから[効果]→[ぼかし]→[ぼかし(ガウス)]を選択します。⬇︎

ウィンドウが表示されるので、バーを調整してぼかしの幅を決めていきましょう。数値が低いとくっきりした印象に、数値が高いとふんわりとした印象になります。⬇︎

操作のしやすさや見え方などによって、どちらか好きな操作方法を使って影をつけてくださいね。

Illustratorの「ドロップシャドウ」で図形に影をつける方法

Illustratorで図形に影をつける方法も、基本的には文字に影をつける方法と同じ操作です。ドロップシャドウを使って図形に影をつけると、図形を立体的に見せることができます。

この方法を覚えると、図形だけでなく写真に影をつけるこもできるので、ぜひマスターしてください。

Illustratorで図形を作る|図形に影効果をつける方法

まずはIllustratorの新規アートボードに、好きな図形を作っていきます。図形を作る方法は様々ですが、今回は多角形ツールを使って三角形を作りましょう。

ツールバーから多角形ツールを選び、アートボード上をドラッグします。デフォルトは六角形なので、まずは六角形を完成させます。⬇︎

六角形を三角形にするには、六角形を選択した状態で変形パネルの「多角形のプロパティ」内にある、「多角形の変の数」の数値を変更しなければいけません。三角形の辺の数は3つなので、数値を3に変更します。⬇︎

五角形の場合は数値を5、八角形の場合は数値を8にするとそれぞれ図形の形が変わります。⬇︎

ドロップシャドウ機能を使う|図形に影効果をつける方法

図形ができたら、あとは文字に影をつけた方法と操作は全く同じです。三角形を選んだ状態で、[効果]→[スタイライズ]→[ドロップシャドウ]を選択。ドロップシャドウのウィンドウが開いたら、先ほど説明した項目を調整して影をつけていきます。⬇︎

すべての数値を入れたら、同じように[OK]を押して完成です。三角形が立体的になりました。⬇︎

もちろん図形に影をつける場合にも、ぼかし効果を使うことができます。

ドロップシャドウを修正・解除する方法

先述した通り、ドロップシャドウは後から修正や解除ができるのが大きな特徴の機能です。ここからは、一度つくった影の色や濃さ、位置などを修正する方法や、ドロップシャドウを解除する方法を解説していきます。

アピアランスを開く|ドロップシャドウの修正・解除方法

Illustratorのドロップシャドウを修正するには、まずアピアランスウィンドウを開く必要があります。

アピアランスウィンドウが表示されていない場合は、上部のメニューバーから[ウィンドウ]→[アピアランス]をクリックすると現れます。⬇︎

ドロップシャドウを修正する|ドロップシャドウの修正・解除方法

アピアランスウィンドウに表示されている「ドロップシャドウ」のボタンをクリックすると、影をつける際に調整したドロップシャドウのポップアップ画面が表示されます。⬇︎

その画面の数値を変更すると、作成した影の修正が可能です。⬇︎

ドロップシャドウを解除する|ドロップシャドウの修正・解除方法

ドロップシャドウの解除にもアピアランスウィンドウが必要です。アピアランスウィンドウに表示されている「ドロップシャドウ」のボタンをクリックしたまま、右下のゴミ箱マークを押すだけで影の効果が解除されます。⬇︎

デザインの方向性が変わったり、全体のバランスを見て影が不要だと思ったりした時にも影をすぐ消すことができるので、非常に便利な機能ですよね。

Illustratorのドロップシャドウまとめ

Illustratorのドロップシャドウは、たった2クリックで文字にも図形にも影をつけることができる機能です。影の濃さや位置、色などを好きなものに調整することもできます。

さらに、一度影を作った後でも簡単に影の修正や解除ができるドロップシャドウ。オブジェクトを立体的に見せたり奥行きを出したりするのに活用することができますよ。

この記事を参考に、イラレを使って簡単に影を作ってみてください。