写真に目障りなノイズができてしまうことはよくあります。そんなとき、できてしまったノイズをさくっと消したい!と思うことは多いですよね。
Lightroomではディティールをある程度保持しながら、不要なノイズのみ素早く軽減することができます。
・Lightroom CC
・PCだけでなくスマホやタブレットでも使用可能
・簡易的な操作で気軽に編集できる
・Lightroom Classic
・PCだけで使用可能
・細かな編集やRAW現像が可能で、プロ向き
本記事では簡易的な操作が可能な「Lightroom CC」の操作方法を解説します。
ノイズの原因と種類
ノイズの原因は?
ノイズとは、粒子が目立ち、ざらついて見えるようになる現象です。
ノイズの大きな原因は、デジタルカメラでISO感度を上げすぎてしまうことです。特に、暗い場所でデジタルカメラのISO感度を上げすぎて撮影することで、センサーにより信号が増幅され、粒子が目立つざらついた写真になります。
ノイズには照度ノイズとカラーノイズという2種類のノイズがあります。
照度ノイズ
照度ノイズとは、カラーのない粒子が多く表示されている状態の現象です。照度ノイズが多く現れると、次のようなざらついた写真になります。あえてノイズをつけてぼかすような表現方法もありますが、綺麗で写実的な写真にしたい場合は、照度ノイズはあまり見えない方がよいです。

カラーノイズ
カラーノイズとは、夜景など色が一様な範囲に、カラフルなピクセルがたくさん表示されている状態の現象です。カラーノイズが現れると、次の写真のように、赤、青、緑といったカラーの模様が浮き出てしまいます。斑点状のシミのようにも見えるので、あまり美しくありません。

Lightroomでできる画像のノイズ軽減方法(照度ノイズ軽減)
①Lightroomで画像をフルサイズにする
Lightroom CCで画像を開いたら、まずは右下の「100%」と表示されているボタンをクリックし、画像をフルサイズにします。全体の見え方とノイズの詳細な状態のバランスを取りながらノイズ軽減を操作する必要があるため、100%フルサイズくらいが最もよい拡大率です。

②編集ボタンをクリックし、ディティールパネルを操作
右端の最も上に表示されている編集ボタンをクリックすると、編集するための各パネルが開かれます。照度ノイズを軽減するためにはディティールパネル内の「ノイズ軽減」を操作します。

③「ノイズ軽減」をスライドし照度ノイズを除去
「ノイズ軽減」のスライダーをドラッグすることで、画像全体が滑らかになり、照度ノイズが軽減されます。
スライドすることで感覚的に微調整できるので、画像の状態を確認しながらより自然な状態にノイズ軽減することができます。

④画像のディティールやノイズを確認しながら微調整
ノイズ軽減の度合を大きくするとノイズはなくなっていきますが、滑らかでディティールが見えなくなり、絵画のような状態になっていきます。
次の例では、ノイズ軽減を100にすると、ノイズはほとんどなくなりますが、滑らかになりすぎて文字がつぶれて見えにくくなってしまいます。ノイズを軽減しながらディティールも残さないといけないため、この場合はノイズ軽減の値を50ほどにするとバランスが取れます。

⑤「元画像表示」で補正前後を比較
ノイズ軽減編集が終わったら、元画像と比較して照度ノイズがどの程度除去できたか、必要なディティールが消えていないかを確認しましょう。
右下の「元画像を表示」ボタンをクリックすると編集前の画像が表示され、再度クリックすると編集後の画像が表示されます。

Lightroomでできる夜景の画像のノイズ軽減(カラーノイズ軽減)
①Lightroomで画像をフルサイズにする
Lightroom CCで画像を開いたら、まずは右下の「100%」と表示されているボタンをクリックし、画像をフルサイズにします。全体の見え方とノイズの詳細な状態のバランスを取りながらノイズ軽減を操作する必要があるため、100%フルサイズくらいが最もよい拡大率です。

②編集ボタンをクリックし、ディティールパネルを操作
右端の最も上に表示されている編集ボタンをクリックすると、編集するための各パネルが開かれます。カラーノイズを軽減するためにはディティールパネル内の「偽色の軽減」を操作します。

③「偽色の軽減」をスライドしカラーノイズを除去
ディティールパネル内の「偽色の軽減」のスライダーをドラッグすることで、カラーノイズの色合いを軽減できます。カラーノイズの状況を確認しながら、感覚的に微調整できます。

④カラーノイズの色を確認しながら微調整
「偽色の軽減」の値を上げていくほど、カラーノイズが消えていきますが、値が大きすぎると必要な場所のカラーもくすんでしまうことがあります。カラーノイズの状況を確認しながら微調整しましょう。

⑤「元画像を表示」で補正前後を比較
カラーノイズ軽減作業が終わったら、元画像と比較してカラーノイズをどの程度除去できたか、必要な色合いが消えていないかを確認しましょう。
右下の「元画像を表示」ボタンをクリックすると編集前の画像が表示され、再度クリックすると編集後の画像が表示されます。

Lightroomのノイズ軽減操作のコツとは?
フルサイズ表示で行う
全体の見え方とノイズの詳細な状態のバランスを取りながらノイズ軽減を操作する必要があるため、100%フルサイズで操作しましょう。右下の「100%」と表示されているボタンをクリックし、画像をフルサイズにします。

ノイズやディティールを確認したい箇所を拡大
文字が写っている場所など、詳細を確認したい箇所の画面を拡大することでノイズやディティールの状況を確認することができます。
確認したい場所をマウスで長押しすると、マウスポイントが虫眼鏡マークに変わります。
長押しした状態で右にドラッグすると拡大、左にドラッグすると縮小されます。

白黒表示でノイズ軽減効果を見やすくする
効果が見えずらい時には、以下のとおりAlt(Option)を押しながらスライドすると、画像の彩度がなくなり白黒で表示されるため、ノイズ軽減効果が分かりやすくなります。
・Windows:Alt + スライド
・Mac :Option + スライド

暗すぎてノイズが見えずらい場合は、ライトパネルで露光量を増やす
画像全体が暗すぎて照度ノイズやカラーノイズの状況が見えずらい場合には、画像を明るくすることで見えやすくなります。
編集ボタンをクリックし、ライトパネル内で「露光量」をスライドすることで画像全体の明るさを調節できます。

ノイズ軽減の値を大きくしすぎない
ノイズを除去するとピクセルが滑らかになり、照度ノイズ除去の値が大きすぎるとディティール(細部)が除去され、絵画のような写真になってしまいます。
ノイズは完全には除去せず、支障がない程度に軽減するという心持ちで操作すると良いでしょう。
ディティールを戻したいときは「シャープ」を使用
ノイズを一定程度まで除去できた一方で、ディティールまで必要以上に消えてしまった場合は、ディティールパネルの「シャープ」をスライドすることでディティールを復元できます。

ただし、シャープの値を大きくしすぎるとノイズまで復元されてしまいます。画面を確認しながら「ノイズ軽減」と「シャープ」のスライドを微調整し、ノイズを除去しながら必要なディティールは残しましょう。
Lightroomノイズ軽減法まとめ
ノイズには照度ノイズとカラーノイズの2種類があります。
・照度ノイズ:カラーのない粒子が多く表示されることによるざらつき
・カラーノイズ:夜景など色が一様な箇所に表示されるカラフルなピクセル
Lightroom CCでは、以下のようにそれぞれのディティールパネル内の「ノイズ軽減」や「偽色の軽減」をスライドすることでノイズを軽減できます。
・照度ノイズの軽減:「ノイズ軽減」をスライド
・カラーノイズの軽減:「偽色の軽減」をスライド
Lightroomのノイズ軽減アルゴリズムでは、カメラのセンサーによるノイズを自動検知し、できるだけディティールを残すことができる高性能なノイズ除去が可能です。
スライドで感覚的に微調整することで正確にノイズリダクションでき、写真の印象もぐっとよくなりますので試してみてください。