Photoshopでできる写真の「補正」のすべて|逆光の写真も綺麗に直せる!

複雑なグラフィックやイラストを作成できるPhotoshop(フォトショップ)は、写真を補正するツールとしても有名です。例えば、逆光になってしまい人物がはっきり見えない写真や、カラー写真の色調変更したい場合光が反射したようなフレア加工をしたい場合などにPhotoshopは効果的。

今回は、Photoshopでどんな写真の補正ができるのかという全体像と、逆光の写真の補正の仕方をを詳しくお伝えしていきます。

Photoshopでできる補正はどんなもの?

Photoshopを使うと、逆光になってしまった写真の補正、人物の肌のシワや色合いのレタッチ、写真の色調を変更など、様々な補正に対応することができるんです。具体的にどのようなことができるのかを詳しく見ていきましょう。

Photoshopでできる写真補正①|色調補正

色調補正とは、Photoshopの機能を使って写真のカラーを補正することです。写真全体を明るくしたり、写真の一部を鮮やかにしたり、カラー写真をモノクロにしたり、様々な写真補正をすることができます。

色調補正の方法については、この記事で詳しく解説しています。

Photoshopの色調補正(色の変換や調整)の方法【保存版】

Photoshopの基本的な使い方とも言える色調補正。およそ20種類のツールがあるので、目的や写真の種類によって使い分けると良いでしょう。

Photoshopでできる写真補正②|肌のレタッチ

Photoshopを使うと、人物の肌を綺麗にすることが簡単にできます。肌のレタッチをマスターすると、シワを薄くすることやホクロやシミの除去、肌質の変更やニキビ、ヒゲの除去などたくさんのことができるようになります。

人物写真を大きく使う場合は、肌のレタッチを行うことで印象がガラリと変わります。

Photoshopでできる写真補正③|肌の色を合わせる

人物の集合写真などは人によって肌の色が異なるため、統一感が損なわれるケースがあります。そんなときに使いたいのが、肌の色を合わせるテクニック

Photoshop|肌の色を合わせる色調補正(レタッチ)の方法を手段別に解説!

肌の色は写真の印象を大きく変えるため、ぜひマスターしておきましょう。

Photoshopでできる写真補正④|ノイズの除去

暗いところで撮影された写真やデジタルカメラなどで撮影された写真には、ノイズという小さな粒が露出してしまうことがあります。Photoshopを使えば、このノイズも無くすことができるんです。

【Photoshop】1分でできる画像のノイズ除去法【初心者も簡単】

ノイズが無くなればより綺麗な写真に仕上がるので、ぜひ覚えておきたいテクニックです。

Photoshopでできる写真補正⑤|顔全体のレタッチ

Photoshopでは肌だけでなく顔全体をレタッチすることも可能です。

顔立ちを変更したり、目や口などのパーツを大きくしたり、口角を上げたり、顔の肉をとったりと、まるで別人の写真のように仕立てることもできます。

Photoshop|逆光の写真の補正法①【明るさ・コントラスト】

逆光で暗くなってしまった写真もPhotoshopを使えば補正することができます。Photoshopでの逆光写真を補正する方法は主に3つ。まずは一番シンプルな、「明るさ・コントラスト」を使用した方法を説明します。

写真を開く|逆光写真の補正法①

まずはPhotoshopで明るくしたい逆光の写真を開きます。

明るさ・コントラストを調整する|逆光写真の補正法①

上部のメニューバーから[イメージ]→[色調補正]→[明るさ・コントラスト]を選択。「明るさ・コントラスト」ウィンドウが表示されるので、明るさの数値を高くします。カーソルを右に動かす方法も可能です。

プレビュー画面を見ながら、飛び過ぎないくらい明るくすると良いでしょう。

逆光写真が明るくなりました。

Photoshop|逆光の写真の補正法②【レベル補正】

次は、Photoshopのレベル補正というツールを使った方法を説明します。

写真を開く|逆光写真の補正法②

この方法でも同様に、まずはPhotoshopで明るくしたい写真を開きます。

レベル補正ツールを使う|逆光写真の補正法②

上部のメニューバーから[イメージ]→[色調補正]→[明るさ・コントラスト]を選択すると、「レベル補正」のウィンドウが表示されます。

レベル補正とは、こういったツールです。

レベル補正ダイアログボックスで、画像のシャドウ、中間調、ハイライトの照度レベルを調整することによって、画像の色調範囲やカラーバランスを補正することができます。レベル補正ヒストグラムは、画像のキーの調整に使用するために、キーの分布をわかりやすく図示したものです。

参考 レベル補正の概要Adobe公式サイト

3つのカーソルがあり、一番左が「シャドウ」真ん中が「中間調」一番右が「ハイライト」となっているレベル補正ツール。明るさの度合いごとに数値を細かく設定できるのが特徴です。

逆光写真のようなくらい写真を明るくするためには、シャドウの数値を0にしたまま中間調の数値を高く、ハイライトの数値を低くする必要があります。

逆光の場合はハイライトの数値を触ると、一番明るい太陽の光が反映され明るくなり過ぎてしまうことも。

その場合は中間調の数値のみを変更すると、綺麗な補正が叶います。

Photoshop|逆光の写真の補正法③【トーンカーブ】

最後にPhotoshopの機能の一つであるトーンカーブを使った補正方法を説明していきましょう。

写真を開く|逆光写真の補正法③

まずはPhotoshopで先ほどと同じ写真を開きます。

トーンカーブを使用する|逆光写真の補正法③

上部のメニューバーから[イメージ]→[色調補正]→[トーンカーブ]を選択します。

トーンカーブの数値を変える|逆光写真の補正法③

「トーンカーブ」ウィンドウに表示されている線をドラッグすることで、明るさを変更できます。

トーンカーブはレベル補正と同じように明るさの度合いごとに調整することができるツールです。グラフの右上の部分はハイライト、左下の部分はシャドウのゾーンです。トーンカーブの傾斜を急にすることでコントラストを強くすることができます。

基本的にはこのように操作します。

トーンカーブの上部の点を移動すると、ハイライトを調整することになります。トーンカーブの中央の点を移動すると、中間調を調整することになります。トーンカーブの下部の点を移動すると、シャドウを調整することになります。ハイライトを暗くするには、トーンカーブの上の方の点を下に移動します。点を下または右に移動すると、入力値が低い出力値に対応付けられ、画像は暗くなります。シャドウを明るくするには、トーンカーブの下の方の点を上に移動します。点を上または左に移動すると、低い入力値が高い出力値に対応付けられ、画像が明るくなります。

参考 トーンカーブの補正Adobe公式サイト

つまり、最初の直線から上の部分に移動すると明るく、下の部分に移動すると暗くなるということです。

プレビュー画面を見ながら線を細かく調整すると綺麗に逆光を補正することができます。

point
それぞれの方法で逆光補正した写真を見比べてみましょう。

①の明るさ・コントラストは、簡単な方法ですが細かい部分を変えることができません。それに対し②のレベル補正、③のトーンカーブは明るさの度合いごとに調整ができますが、操作が複雑になります。

写真の状態や操作のやりやすさで、今回説明した3つのPhotoshopでできる逆光補正の方法を使い分けてください。

Photoshopでできる写真の補正は無限大!

写真の色味の調整や、人物の肌や骨格の補正、ノイズの除去など、Photoshopを使うとたくさんの写真の補正が叶います。暗くなってしまう逆光の写真もPhotoshopを使うと明るい写真に変身。

写真撮影に失敗してしまっても、この方法を知っていたら安心ですね。写真の明るさ一つで印象は大きく変わるので、ぜひこの方法をマスターしてください。