Photoshopで画像の切り抜きをスムーズに行えるようになると、効率良く作業を進められるようになりますので、ぜひこの記事を参考にしてください。
選択範囲を切り抜く手段をどうやって使い分ける?
Photoshopで画像の切り抜きを行うためには、選択範囲を作成する必要がありますが、それには[自動選択ツール]か[クイックマスク]を活用する2つの方法があります。
まずは自動選択ツールとクイックマスクの違いについて理解を深めましょう。
自動選択ツールは境界線がはっきりとした選択範囲に使用できる
自動選択ツールはPhotoshopの代表的な機能であり、画像中から自動的に選択範囲を判別してくれるツールです。
基本的には、その名前通り選択範囲の作成をPhotoshopが自動的に行ってくれるものです。しかしそれは、はっきりとした境界線の選択範囲でなくてはうまくいきません。
たとえば白い壁の前にあるりんごなどがその例です。その逆に、暗闇にいる黒い服を着た人物などは自動選択が困難でしょう。
クイックマスクを使用すれば人物など複雑な選択範囲も作成できる
クイックマスクは自分が選択範囲を細かく調整できるので、人物の切り抜きなどでも思い通りの画像を作成できるでしょう。
画像によって使用するツールを変えても良い
ある画像を切り抜こうと考えているときに、何のツールを使用するかを事前に決める必要はありませんが、自動選択ツールを使用するか・クイックマスクを使用するかについては、切り抜く対象の画像が複雑か・背景に似た色が含まれていないかどうかで判断しても良いでしょう。
選択範囲が自動選択ツールのみで作成できた方が簡単に画像の切り抜きが可能であると言えますので、自動選択ツールで希望の切り抜きが叶うなら、クイックマスクを使う必要はありません。
最初は悩んでしまうかもしれませんが、何度も画像の切り抜きを行っているうちに、画像や切り抜き範囲を見るだけで使うべきツールが分かるようなります。
Photoshopのクイックマスクで選択範囲を切り抜く方法!
クイックマスクを使いこなせるようになると、画像の中の人物の髪の毛などの細かな部分も美しく切り抜くことができるようになります。
Photoshopでクイックマスクを使う①|選択ツールで大まかな選択範囲を作成
まずは選択ツールで大まかな選択範囲を作成します。この作業には自動選択ツールを使用することも可能です。
今回はこの人物画像を使用してクイックマスクの使い方を覚えましょう。

この人物画像では、帽子の細かな目などが邪魔になってしまい、自動選択ツールであまり効率的な選択範囲を作れなかったので、マグネット選択ツールを使用しました。
選択範囲の選び方は複数の選択ツールを使用してみて、使いやすく効率的なものを見つけましょう。
選択範囲の作成は大まかで構いません。選択範囲作成後にクイックマスクで細かな調整を行いますので、安心してください。

大まかな選択範囲を作成しました。
よく見てみると、雑な部分が分かると思います。⬇︎

Photoshopでクイックマスクを使う②|クイックマスクを作成
次に、作成した大まかな選択範囲でクイックマスクを作成します。
Photoshopのメニューツールから[クイックマスクツール]を選びます。

クイックマスクが作成されました。

赤くマスクのかかった部分が選択されていない部分・それ以外が選択されている部分です。
Photoshopでクイックマスクを使う③|選択範囲を調整をする
次に、選択範囲を調整し、選択範囲を仕上げていきます。
Photoshopのメニューツールから[ブラシツール]を選びます。

ブラシツールで選択範囲の追加・削除ができるのです。
ここからは少し細かな作業に入りますので、画像を拡大させたりしながら作業を続けましょう。
Photoshopでクイックマスクを使う④|選択範囲の削除
Photoshopのブラシツールを使用してクイックマスクを追加してみましょう。


このように、ブラシで選択範囲が削除できます。赤い部分は選択範囲から省かれたということです。
Photoshopでクイックマスクを使う④|選択範囲の追加


このように、ブラシで選択範囲が追加できます。赤い色が消えた部分は選択範囲に含まれたということです。
Photoshopでクイックマスクを使う⑤|選択範囲の細かな調整
クイックマスクで選択範囲の追加・削除を繰り返し、選択範囲を調整していきます。
このように細かな部分は拡大して対応しましょう。

ちょうど陰と帽子の黒い色が混ざって選択範囲がうまくできていなかったので、このように調整しました。⬇︎

こうしてPhotoshopの選択範囲の調整を完了します。

Photoshopでクイックマスクを使う⑥|選択範囲を作成
調整したクイックマスクから調整範囲を作成しましょう。
Photoshopにて、[クイックマスクツール]を選択します。

選択範囲が作成されました。

Photoshopでクイックマスクを使う⑦|画像から人物を切り取る
このまま画像を切り取ってしまうと、境界線がくっきりとし過ぎてしてしまい違和感が出るので、境界線をぼかしましょう。
選択範囲上で右クリックし[境界線をぼかす]を選びます。

透明な背景に貼り付ければ、画像の切り抜きができたことが分かります。

Photoshopの自動選択ツールを使って選択範囲を切り抜く方法!
自動選択ツールで選択範囲を切り抜き①|自動選択ツールで選択範囲を作る
自動選択ツールで切り抜きをするために、この人物画像を使用します。
まずはPhotoshopのツールメニューから[自動選択ツール]を選びます。


男性を選択してしまうよりも、簡単に男性以外の部分が選択できました。
この状態では選択されているのは背景になりますので、選択範囲を反転してみましょう。
Photoshopの選択範囲上で右クリックをして[選択範囲を反転]を選びます。

選択範囲が反転しました。

自動選択ツールで選択範囲を切り抜き②|自動選択ツールの調整
使用画像のように境界線がくっきりしている画像であっても一回で自動選択ができない場合もあります。
この画像をよく見てみると、背景の右上部分が選択範囲に含まれてしまっていますね。

このようなときには、自動選択ツールの微調整をしましょう。
その逆に選択範囲に追加したい部分があれば[shift]キーを使用してください。
今回の場合は余計な部分が選択されてしまっており、その選択部分を削除したいので[option]キーを使います。
自動選択ツールで選択範囲を切り抜き③|選択範囲の完成
自動選択ツールで作成された選択範囲を調整して、選択範囲が完成しました。

自動選択ツールで選択範囲を切り抜き④|画像から人物を切り取る
クイックマスクで画像の切り抜きをしたときと同じ要領で選択範囲の境界線をぼかし、切り取りと貼り付けをしてみましょう。

Photoshop|選択範囲を作成して画像を切り抜く方法まとめ
フォトショップで画像を切り抜く方法として、自動選択ツールとクイックマスクを使用する2つの方法を紹介いたしました。
思っているよりも簡単に画像の切り取りができたのではないでしょうか?画像の切り取りを短時間で行い、効率的に作業を続けられるようにしましょう。