今回はPhotoshopにおけるズーム機能について解説します。
ズームイン、ズームアウトの具体的な使用方法はもちろん、作業スピードが劇的に向上するショートカット機能なども紹介します。
Photoshopのズームツールとは?
Photoshopのズームツールとは画像の表示倍率を変えるためのツール
虫眼鏡で見るように一時的に表示倍率が変わるだけなので、実際の画像サイズが大きくなったり小さくなったりするわけではありません。
細かい作業を行う場合や、小さなシェイプやテキストなどの要素を掴みたい場合など、使用頻度が高いツールです。
Photoshopにおける「ズーム」と「拡大」の違いとは
Photoshopにおける「ズーム」と「拡大」は混同されがちですが、厳密に言うとまったく別の機能です。
- 「拡大」とは、画像や写真の縦・横のサイズを、単純に大きくする操作です。
画像や写真は「ピクセル」と呼ばれる小さな点(ドット)の集合体なので、あまり拡大しすぎると解像度が落ち、拡大したまま保存(書き出し)すると荒さが目立つ画質になってしまいます。

- 対して「ズーム」とは、画像のサイズは変えずに、画像の一部を一時的に拡大表示(ズームイン)する操作のことを指します。
画像自体のサイズは変えないので、大きくズームすると荒い画像になってしまうこともありますが、ズームを解除したり保存(書き出し)をすると、元画像のままの画質で保存されます。

Photoshopのズームツールの使い方【ズーム】
Photoshopズーム機能の使い方の手順①|ズームツールを選択
まずは拡大表示するための写真やシェイプなどをPhotoshopへ取り込みましょう。用意ができたら、Photoshop画面左にあるツールバーより「ズームツール」を選択します。
ズームツールを選択すると、Photoshop画面上のメニューバー下にある「オプションバー」が、ズームツール専用のものに切り替わります。

Photoshopズーム機能の使い方の手順②|拡大したい部分をクリック
ズームツールを選択後、ズームしたい部分をクリックすることで少しずつズームすることができます。
ズームした後は、「右クリック」→「画面サイズに合わせる」と進むことで、画面サイズに戻すこと可能です。

何度もクリックすることで少しずつズームインできたり、クリックボタンを長押しすることでジワジワと拡大することができますが、一気に拡大したい場合はこの手間が若干のストレスになることがあります。
なので、一気に拡大する方法を次の見出しで紹介します。
Photoshopのズーム機能で素早く拡大する方法
ズームしたい部分を素早く拡大する手順を紹介します。
- まずひとつ目は、ズーム機能を選択した状態で左クリックを押したまま右側へドラッグすることでズームする方法です。
これは、Photoshopのズーム機能でデフォルトでオンになっている「スクラブズーム」という機能です。

- ふたつ目は、上で紹介した「スクラブズーム」機能を解除して、拡大したい部分をドラッグで範囲選択する方法です。
Photoshopツールバーよりズームツールを選択した状態で、画面上のオプションバーから「スクラブズーム」のチェックを外します。
この状態で、ズームしたい部分をドラッグで四角に囲むように選択すると、その部分が画面いっぱいに表示されます。

お好みに合わせてズーム方法を使い分けましょう。
Photoshopのズームツールの使い方【ズームアウト】
次に、Photoshopのズームアウト機能について解説します。
Photoshopズームアウト機能の使い方の手順①|ズームツールを選択
ズーム状態で作業等を行っていた場合は、再度Photoshop画面左のツールバーから「ズームツール」を選択しましょう。
ズームツールを選択すると、画面上のオプションバーがズームツール専用のものへ切り替わります。

Photoshopズームアウト機能の使い方の手順②|ズームアウトに切り替え
Photoshop画面上にあるメニューバーのすぐ下に「オプションバー」があるので、ここから「ズームアウト」アイコン(マイナスの虫眼鏡アイコン)を選択しましょう。
これでズームアウト機能へと切り替わります。

Photoshopズームアウト機能の使い方の手順③|画面上をクリック
次に、画面の一部をクリックします。何度もクリックしたり、左クリックを長押しすることでもズームアウト可能です。
また、上で紹介した「スクラブズーム」機能をオフにしていない場合は、左クリックを押したまま左へドラッグすることでもズームアウトできます。

縮小した画面を元に戻したい場合は、画面を「右クリック」→「画面サイズに合わせる」で画面幅に戻すことができます。
Photoshopのズームのショートカット一覧
Photoshopズーム機能のショートカットその①|Altキーの活用その①
Photoshopの「ズームツール」を使う方法ではなく、
- Windowsの場合はAltキー
- MacOSの場合はoptionキー
を押しながらマウスをスクロールすることでもズームイン・ズームアウトが可能です。
ズームツールを使う方法と比べて、ツールアイコンをクリックする手間がかからないためストレスなくズームすることができます。
Photoshopズーム機能のショートカットその②|Altキーの活用その②
ズームイン(+)できる状態で、
- Windowsの場合はAltキー
- MacOSの場合はoptionキー
を長押しすることで、瞬時にズームアウト(-)に切り替えることができます。
オプションバーからズームインとズームアウトを切り替える方法と比べると、アイコンをクリックする手間がかからないため使わない手はありません。
Photoshopのズームのショートカットその③|バードアイビューの活用
バードアイビューとは、空から見下ろすような俯瞰的な意味合いです。
Photoshopのズーム作業中に瞬時に全体表示に戻して、全体を確認しながら次に拡大したい箇所へ瞬時に移動できる機能となります。実際に見てみましょう。
まず画像をズーム中に、ズーム位置を変更したいと思ったとしましょう。その際に「Hキー」を押し、Hキーを押したまま左クリックでドラッグします。

すると、瞬時に画像全体が表示され、その状態でフレームを動かすことで次に拡大表示したい部分を選択できるようになります。
お好みの場所で左クリックを離すと、フレームで範囲選択されている場所が拡大されて表示されます。

Photoshopズーム機能のショートカットその④|スペースキーの活用
Photoshopでズーム中に、少しだけズーム位置をずらしたい場合は、「スペースキー」を押しながら左クリックでドラッグすると移動することができます。
スペースキーを長押しすることで、手のひらツールへと切り替わるので、自由自在に拡大箇所を移動することが可能です。
拡大箇所を少しだけ動かしたい場合はスペースキーを活用、全体的に大きく移動したい場合は、上で紹介したHキーを活用する方法を選ぶといいでしょう。
Photoshopのズーム機能を使って効率UP!
今回はフォトショップのズーム機能について紹介しました。
ズームイン、ズームアウトは細かい作業を行う上で必須となるツールなだけに、場合によってはかなり活用頻度が高い機能です。活用頻度の高さと比例して、ショートカットの重要性も上がります。
ズーム機能のショートカットを活用して、快適なPhotoshopライフをお送りください。