Photoshopの「被写体を選択」で1発切り抜き!使い方を教えちゃいます

Photoshop(フォトショップ)の「被写体を選択」機能を使うと、専用機材がなくても被写体をワンクリックで切り抜くことができます。この機能は2020年6月のPhotoshopのアップデートで機能が強化され、さらに使いやすくなった便利な機能です。

そこでこの記事では、Photoshopの「被写体を選択」機能を使うおすすめのシーンや、使い方を実際のスクリーンショットと共にわかりやすく解説しています。

Photoshopの「被写体を選択」はどんな時に使う?

まずは「被写体を選択」が使えるおすすめのシーンをご紹介していきます。

Adobe ccのPhotoshopの「被写体を選択」で写真を合成する

まず、Photoshopの「被写体を選択」を使うと、指定した被写体だけを選択することができます。被写体だけを選択範囲に指定できると、写真から被写体だけを残して残りの部分を消すことができます。

消した残りの部分に他の画像を配置して背景にすれば、元の写真と違う場所にいるかのような、背景を変更するなどの写真の合成ができます。

Adobe ccのPhotoshopの「被写体を選択」でポートレートの背景をぼかす

Photoshopの「被写体を選択」を使って被写体を選択した後に選択範囲を反転すると、先ほどとは逆に被写体以外の部分を全て選択することができます。

その状態で被写体以外の部分をぼかし加工することで、被写体だけにピントがあったポートレート風の写真に加工することができます。

人物写真や花や動物などの写真を撮った時に、写真全体にピントが合って雰囲気が出ない場合などに使えるテクニックです。

Adobe ccのPhotoshopの「被写体を選択」で不要な部分を見えなくする

先ほどと同様の方法を使って、被写体以外の部分を見えなくしたりモザイクをかけたりすることができます。

このテクニックを使えば、SNSに自撮りを載せる場合などに、写真に写ってしまった見せたくない不要な部分を隠すことができます。また、逆に被写体を選択してモザイクをかけたい場合にも使えます。

Adobe ccのPhotoshopの「被写体を選択」で印象的な写真に仕上げる

Photoshopの「被写体を選択」を使って被写体を選択すると、被写体だけの明度や彩度を調節することができます。

例えばモノクロの写真の被写体だけをカラーにしたり、被写体とその周りの部分との色味を対比させたりすることで、印象的な写真に加工することができます。

Photoshop【被写体を選択】の使い方!

ここからは、Photoshopの「被写体を選択」の使い方を、実際のPhotoshopの画面を使って解説していきます。

画像をPhotoshopで開く

まずは、「被写体を選択」機能を使いたい画像をPhotoshopで開きます。

画像をPhotoshopで開くには、Photoshopを立ち上げた時に表示される「開く」を選択するか、上部メニューバーから「ファイル」タブを選択し、「開く」をクリックします。

するとブラウザ画面が表示されますので、任意の画像が保存されている場所を探し、画像を選んだら右下の「開く」をクリックします。

これで画像をPhotoshopで読み込んで開くことができました。今回はこちらの画像に「被写体を選択」機能を使って解説していきます。

選択範囲から「被写体を選択」を選ぶ

画像の用意ができたら、早速「被写体を選択」機能を使っていきましょう。

方法は簡単で、上部メニューバーの「選択範囲」を選び、「被写体を選択」をクリックします。

これで、開いた画像に対して「被写体を選択」機能を使うことができました。

自動的に被写体が選択されて完成

「被写体を選択」機能を使うと、進行状況のプレビューが表示されます。

複雑な画像や、被写体とその周りの色味が似ている画像など、被写体を認識しにくい画像を使う場合はこの自動認識に時間がかかります。

被写体の自動認識が完了すると、画像のように自動的に選択範囲が生成されます。

「選択とマスク」で調整して切り抜き

もう少し細かな調整をしたい場合は、画面上部にある「選択とマスク」を使います。

「選択をマスク」をクリックすると、先ほどの選択範囲の細かい調整ウィンドウに切り替わりますので、「グローバル調整」の各種数値を設定していきます。

設定が完了したら、「出力設定」の中の出力先を「レイヤーマスク」にします。

「OK」をクリックすると、下の画像のように被写体だけが切り抜かれた状態にできます。

思い通りに切り抜きができない時は?

「被写体を選択」機能は、専用機材なしでPhotoshopが写真の色の差などを判断して被写体を選択してくれる機能ですので、被写体がたくさん写っていたりするとうまく切り抜きができません。

ただ、ある程度の調整でしたら手動で調整できますので、ここからは思い通りに被写体の選択ができなかった場合の対処法を解説していきます。

欲しい範囲が選択されなかった場合

「被写体を選択」機能を使った際に、Photoshopが思い通りの箇所を選択範囲に選んでくれない場合があります。その場合には、選択範囲を手動で追加する必要があります。

選択範囲を追加するには様々な方法がありますが、1番簡単なのが「多角形選択ツール」を使った方法です。

選択範囲を追加するには、画像の位置にある「多角形選択ツール」を選び、上部バーにある「選択範囲に追加」を選びます。

あとは追加したい部分をクリックして囲うだけで、「被写体を選択」で選択されなかった部分を選択範囲に追加することができます。

意図しない範囲が切り抜きされた場合

今度は先ほどとは逆に、必要ない部分が誤って選択範囲になってしまった場合の対処法です。

この場合には、選択範囲から必要のない部分を手動で削除する必要があります。

削除するには、先ほどと同様の「多角形選択ツール」を使いますが、今度は上部バーの「現在の選択範囲から一部削除」を選んでおきます。

この状態で必要のない部分をクリックして囲うことで、選択範囲から削除することができます。

選択範囲を追加/削除する別の方法

多角形選択ツールでは調整しにくい、とても複雑な部分を選択範囲に追加したり削除したりする場合に使えるのが、「自動選択ツール」です。

自動選択ツールを使うには、ツールバーから「自動選択ツール」を選択して、オプションバーから「選択範囲に追加」か「現在の選択範囲から一部削除」を選びます。

選べたら、追加したい範囲または削除したい範囲にカーソルを合わせ、クリックします。するとクリックした場所周辺の同じような部分が、自動的に選択範囲に追加(または選択範囲から削除)されます。

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自動的に選択される大きさなどの調節はオプションバーにある許容値の部分の数値を設定することで調節できます。

Photoshopで被写体を選択を使いこなそう!

ここまで、Photoshopの「被写体を選択」が使えるおすすめのシーンとその使い方、思い通りに切り抜きができなかった場合の対処法をご紹介してきました。

この機能は専用機材なしで簡単に選択範囲を生成でき、切り抜きができる便利な機能です。

ぜひこの記事を参考にして、Photoshopの「被写体を選択」を使ってみてください。