After Effectsで素材・動画をループさせる方法は?タイムリマップで簡単!

  

撮影した動画やAiデータなどのフッテージ(素材)をAdbe(アドビ)After Effects(アフターエフェクツ)でループ再生させる方法を紹介します。

  

今回は、①タイムリマップ+エクスプレッションを使用した方法、②フッテージそのものをループ再生用に変換する方法の2つを紹介します。

  

After Effectsのループ①タイムリマップ+エクスプレッション

  

タイムリマップとエクスプレッションを使用した方法を紹介します。

ループさせたい箇所をキーフレームを打って指定し、そのあいだをループさせる方法です。

  

タイムリマップは、時間伸縮など、時間に関する操作をする機能です。

エクスプレッションは、コードを記入して指令を与えるものです。エクスプレッションと聞くと苦手意識がある方もいるかもしれませんが、簡単なものやよく使われるものを覚えておくと便利です。

  

繰り返し再生させたい素材をタイムラインに並べる

  

ここでは、動画素材を例に解説します。

下記の画像は動画をタイムラインに並べた状態です。この時、動画全体が入るコンポジションを作成しておきましょう。

  

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※プロジェクトパネルで動画(フッテージ)をコンポジションのアイコンにドラッグすると自動的に動画の長さと同じデュレーション(再生にかかる時間的長さ)のコンポジションが作成されます。

  

  

繰り返し再生させたい箇所を指定する

  

ループさせたい箇所を残して、前後のレイヤーをカットします

カットせずに進めることもできますが、今回はわかりやすくするため、はじめにループ箇所のみ残した状態にしています。

  

  

動画レイヤーを選択します。

右クリックから、時間>タイムリマップ使用可能を選択するか、

コントロールメニューのレイヤー>時間>タイムリマップ使用可能を選択します。

  

  

すると、動画レイヤーの最初と最後にキーフレームが設定されます。

  

  

このキーフレームを動かしたり、新たにキーフレームを追加したりして時間伸縮の操作をおこないます。

今回はループさせたい箇所の前後にキーフレームを打ち、その後ではじめに自動的に作成されたキーフレーム2つを削除します。

  

  

すると、ループさせたい箇所のキーフレーム間のみが動画として再生でき、他は時間が固定された状態になります。

試しに、動画のレイヤーを後ろに伸ばしてみてください。キーフレームより前後の時間は固定されていることがわかるでしょう。

  

ループを繰り返したい位置までレイヤーを伸ばします。(レイヤーを伸ばすのは次のエクスプレッションを追加した後でも可能です

  

エクスプレッションを追加する 

  

ループしたい箇所の指定をしたら、エクスプレッションを追加します。

  

タイムリマップのストップウォッチをAlt(Option)を押しながらクリックすると、タイムラインにエクスプレッションを記述するスペースが表示されます。ここに直接エクスプレッションを記述することもできます。

  

今回は右側の三角マークをクリックして、エクスプレッションのメニューから記述をしていきましょう。

Property>loopOut(type = “cycle”, numKeyframes = 0)を選択します。

  

  

loopOut(type = “cycle”, numKeyframes = 0)のエクスプレッションは、最後のキーフレームまで再生されると最初のキーフレームに戻り、繰り返し再生される、というものです。

  

After Effectsのループ①コンポジションをループさせる方法

  

すでにアニメーションをつけた素材などをプリコンプして、コンポジション自体をループ再生させることもできます。After Effectsでは素材の差し替えをすることも多いのでコンポジションにしておくと、差し替え後も設定をそのまま引き継げて便利です。

  

方法は上記の方法と同じです。

下記はアニメーションをつけたイラストレーターのデータをプリコンポジションにし、上の階層でループ設定をつけたものです。

  

  

カッコの中の記述をせず「loopOut()」のみでも同じ結果になります。

  

After Effectsのループ②素材をループ用に変換する方法

  

①で紹介したタイムリマップ+エクスプレッション以外の方法もあります。素材そのものをループする素材に変換させる方法です。

  

この方法では「フッテージ変換」を使用します。

  

フッテージを変換ダイアログボックスでループ設定

  

プロジェクトパネルで、ループさせる素材を選択します。

  

右クリックからフッテージを変換>メイン、もしくはファイル>フッテージを変換>メインを選択します。フッテージを変換アイコンへドラッグすることでも開くことができます。

  

  

フッテージを変換ダイアログボックスでループ再生回数に整数値を入力します。

  

  

この方法では、特定の箇所のループ再生ではなく、フッテージ全体に対してループが適用されます。

  

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また、このダイアログボックスでは、フッテージのフレームレートやカラープロファイルなども変更させることができます。

  

After Effectsのループ③エクスプレッションのさまざまなループ再生

  

エクスプレッションを使用したループ再生ですが、loopOut(type = “cycle”, numKeyframes = 0)の “cycle”の部分を書き換えることにより、ループの再生方法を変えることができます。

  

参考までにいくつか紹介します。

  

エクスプレッションでさまざまなループ再生:pingpong

  

loopOut(type = “pingpong”, numKeyframes = 0)

  

一度最後のキーフレームまで再生すると巻き戻るように最初のキーフレームまで再生され、それを繰り返すエクスプレッションです。最初と最後のキーフレームのあいだを行き来する動きになります。

  

  

画像は下から上に動くキーフレームを設定したシェイプレイヤーですが、下から上、上から下、というように繰り返されます。

  

エクスプレッションでさまざまなループ再生:offset

  

loopOut(type = “offset”, numKeyframes = 0)

  

最後のキーフレームまで再生されるとその位置から同じ動きを繰り返すエクスプレッションです。下記の画像の場合、どんどん上へ上へと動いていきます。

  

  

After Effectsのループの活用例

   

After Effectsのループ再生を利用した動画を紹介します。「ae loop」「After Effects ループ」などで検索するとチュートリアルがたくさん出てきます。ぜひ参考にしてみてください。

  

After Effects: How To Use the loopOut () Expression

  

回転や位置などの単純なループを紹介しています。確認にはぴったりです。

  

  

How to Use the Loop Expression in After Effects

  

さまざまなループ再生を紹介しています。

  

  

アニメーションをループ!Loopエクスプレッション【Aftereffectsチュートリアル.027】

  

ループ再生を使ったテキストアニメーションです。

  

  

ループする背景の作り方【After Effects】

  

応用として、とても役立つ内容です。遠くのものと近くのもののスピード感の違いも表現できる視差ループの方法も紹介しています。

  

  

After Effectsでループさせてみよう!

  

After Effectsで素材やコンポジションをループさせる方法を紹介しました。

エクスプレッションは、なんだか難しそうと思っていた方も、この機会にぜひ利用してみてはいかがでしょうか。