LibreOffice Drawってどんなソフト?Illustratorとの違いも紹介!

無料でダウンロードすることのできるLibreOffice Drawは、どのようなソフトなのでしょうか?有料のAdobe Illustratorとどのような違いがあるのでしょうか?今回の記事では、LibreOffice Drawの解説と使い方をご紹介します。

LibreOffice Drawってどんなソフト?

Adobe Illustratorの代替ソフトとしても紹介されることの多いLibreOffice Draw。
無料で使うことのできる画像作成ソフトです。今回は、LibreOffice Drawの解説と使い方をご紹介します。

そもそもLibreOfficeって何?

LibreOfficeは、無料版のMicrosoft Officeのようなものです。

DrawのほかにもワープロソフトのWriter、表計算ソフトのCalc、プレゼンテーションソフトのImpressなど6種類のソフトを含んでいます。

無料ソフトということもあり、サポートなどはありませんが、本家のMicrosoft Officeとも互換性の高いものとなっています。

LibreOffice Drawはベクターグラフィックスエディタ

LibreOfficeの中でもDrawはベクター形式で画像作成のできるグラフィックソフトです。ベクター形式で保存された画像は、拡大縮小をしても劣化が生じません。

ベクター形式のほかに、ラスター形式という画像ファイル形式がありますが、ラスター形式は一定数のピクセルで構成されているため、拡大をすると画像が荒くなってしまいます。

一方、ベクター形式は線と数式で構成されているため、画質を落とさずに拡大縮小が可能となっています。

Illustratorの代わりにも使われるLibreOffice Draw

先述の通り、LibreOfficeの画像形式がAdobe Illustrator(イラストレーター)と同じベクター形式のため、プロの現場でIllustratorの代わりに使われることもあるようです。

LibreOfficeは、無料でダウンロードすることができ、操作方法もシンプルなので、有料のIllutratorを導入するほどでもないけれど、ベクター形式で画像を作りたいという時に便利です。

操作は比較的シンプル

Illustratorなどの画像制作ソフトは操作が難しいイメージですが、LibreOffice Drawはミニマルな機能で構成されているので、操作方法も他のベクター形式画像作成ソフトに比べシンプルでわかりやすくなっています。

インターフェースとしてはOffice系のソフトに近いため、日頃からOffice系のソフトに触れる機会がある方にとっては直感的に使い方を理解できるソフトです。

通常Illustratorなどのドローソフトで写真のトリミングをする場合には、マスク機能を使う必要がありますが、LibreOffice Drawは、Office系のソフト同様、画像のトリミング機能が最初から備わっています。

LibreOffice Drawの基本的な使い方

ここではLibreOffice Drawのインストール方法から基本的な機能の使い方をご紹介します。

LibreOffice Drawの基本的な使い方①|ダウンロードする

LibreOffice Drawを使うためには、まずLibreOfficeの公式サイトからご自身のOSのソフトをダウンロードします。

いろいろな無料ソフトサイトからダウンロード可能ですが、サイトによっては、不要なアプリも一緒にダウンロードされてしまうなど、危険性があるため、公式サイトからダウンロードすることをおすすめします

公式ページTOP:https://ja.libreoffice.org/

公式ダウンロードページ:https://ja.libreoffice.org/download/download/ 

LibreOffice Drawの基本的な使い方②|インストールする

ダウンロードしたmsiファイルをダブルクリックすれば、自動でインストールウィザードが開きます。

表示される指示に従ってインストールを進めてください。

LibreOffice Drawの基本的な使い方③|ソフトを開く

インストールが完了するとLibreOfficeが使用できるようになります。

左メニューにある「Draw」を選択し、LibreOffice Drawの使用を開始しましょう。

LibreOffice Drawの基本的な使い方④|図形を描く

LibreOffice Drawの図形は、四角や丸のほかに、記号や吹き出しなど様々なシェイプを選択することができます。↓

色の選択も左メニューから線の色、塗りの色が選択でき、操作がとても簡単です。↓

LibreOffice Drawの基本的な使い方⑤|線を描く

LibreOffice Drawでの描線はフリーハンドや矢印はもちろん、ベジエ曲線も描くことが可能です。

右側のプロパティから、線の形状や幅、色などの変更が可能です。

LibreOffice Drawの基本的な使い方⑤|文字を入力する

LibreOffice Drawで文字を入力するには左のツールバーからではなく、上部メニューにあるテキストボックスを選択します。この時、テキストボックスのマークを右クリックすることで縦書きにすることも可能です。

文字のフォントやサイズ、文字色などは右のプロパティから変更できます。

LibreOffice Drawの基本的な使い方⑥|画像をトリミングする

LibreOffice Drawで画像のトリミングを行うには、上部メニューの「画像のトリミング」をクリックします。カーソルを動かして、トリミング位置を決めることが可能です。

Illustratorなどのベクター形式の画像編集ソフトは、画像のトリミングの際、マスク機能を使いますが、LibreOffice DrawはPhotoshopやオフィス系のソフトのように、簡単に画像をトリミングすることができます。

LibreOffice DrawとIllustratorの違いは?

無料のLibreOffice Drawでもいろいろなことができそうですが、有料のIllustratorとどのような違いがあるのでしょうか?

一番の違いは無料か有料化

LibreOffice DrawとIllustratorの一番の違いは「無料か有料か」です。

Illustratorにも無料体験期間がありますが、無料期間を過ぎると課金されてしまいます。LibreOffice Drawは完全に無料で、有料プランはありません。

LibreOffice Drawの機能は限定的

LibreOffice Drawはベクター形式での画像作成ができ、簡単な作業程度ならIllustratorの代わりとして使用することが可能です。

ただし、グラフィック作成ツールの機能としては圧倒的にIllustratorの方に軍配が上がるため、LibreOffice Drawで作れるものは限定されてしまいます。

Office系のソフトのドロー機能のため、プレゼン資料などの図形制作が得意。ただし、カラーモードがRGBしかないため、印刷物の作成には不向きです。

有料でもIllustratorが人気の理由

LibreOffice DrawとIllustratorを比較してしまうと、やはりできることの幅が大きく変わってきてしまいます。

Illustratorなどの本格的なグラフィックソフトは、操作方法も複雑なため、今まで画像作成ソフトを使ったことがなく、「Illustratorの無料体験版も試したけれど、操作の仕方がさっぱり。」という方は、LibreOffice Drawでドローソフトの使い方を慣れても良いかもしれません。

ただ、ソフトの使い方に慣れ、もっと自由に自分の思い通りに作品を作りたい!と思ったとき、最終的に多機能なAdobe Illustratorを選びたくなるでしょう。

特にAdobeはIllustratorだけではなく、ラスター形式の画像作成ができるPhotoshopや動画編集ソフトPremiere Proなどと連携して、横断的なクリエイティブを作ることが可能なため、ご自身の表現の幅を広げてくれます。

LibreOffice Drawを使ってみよう!

ベクター形式の画像制作ってどんなもの?まずは初めてだから、お金をかけずに簡単なものから作ってみたい。という方は無料で使うことのできるLibreOffice Drawがおすすめです。

LibreOfficeはDrawのほかにもオフィス系の機能が付いているため、仕事の資料やデータの整理などとあわせて簡単な画像制作を行いたいときに便利です。

LibreOffice DrawとIllustratorどちらも使ってみて、その操作感の違いなどを体験することで、クリエイティブの楽しさが発見できるかもしれません。