Illustratorのアンカーポイントの移動・追加法!初心者向けにまとめました

Illustrator(イラストレーター)における「アンカーポイント」の移動・追加方法について紹介します。初心者の方にも理解しやすいように、アンカーポイントの概要説明、操作手順を実際の操作画面を用いて解説していきます。

アンカーポイントを理解して自由に操作できるようになると、どんな形の図形でも作成できるようになるので、ぜひ今回の記事で習得して下さい。

Illustratorの「アンカーポイント」とは?

Illustratorにおける「アンカーポイント」について概要を確認していきましょう。初心者の方でも理解できるように、噛み砕きつつ具体的に解説します。

アンカーポイントとは図形を形作る「点」

アンカーポイントとは、図形の形を構成するためのポイント(点)のことを指します。

たとえば四角形の場合、四角形という形には「角が4つ」ありますよね。この「線が折れ曲がる点(角)」に、それぞれアンカーポイントと呼ばれる「■」のような表示がひとつずつあるという認識です。

アンカーポイントの「アンカー(anchor)」の元々の意味は、海上で船を同じ場所に固定するために使う「いかり」という意味になります。

船でいかりを使用する目的と同じく、Illustratorでも図形を形作るうえで点を固定するという意味合いでアンカーポイントという概念があります。

アンカーポイントとはパスの両端にある「点」

アンカーポイントを別の観点から言い表すと、アンカーポイントとはパス(線)の両端にある「点」であるとも言えます。

パス(線)には始まりと終わりがあり、その始まりと終わりのポイントそれぞれにアンカーポイントがあるというイメージです。

ここで重要なポイントは、「アンカーポイント(点)」と一緒に「パス(線)」という概念についても簡単に理解しておきたいということです。

パスとは2つのアンカーポイントを繋ぐ「線」のことであり、アンカーポイントを動かすことで線の角度・長さを変えることができます。つまり、パス(線)を動かすということは「アンカーポイントを移動させる」という認識でOKだということです。

Illustratorのアンカーポイントを移動する方法!

Illustratorでアンカーポイントの場所を移動する方法について見ていきましょう。アンカーポイントを移動させることで、図形の形を自在に変えることができます。

Illustratorのアンカーポイントを移動する手順①|専用ツールを選択

アンカーポイントを移動させるには「ダイレクト選択ツール」を使用します。Illustrator画面左にあるツールバーより「ダイレクト選択ツール」を選択しましょう。

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尚、アイコンに「+」マークが付いている場合は「グループ選択ツール」の状態になっているので、グループ選択ツールを右クリックして拡張メニューを開き「ダイレクト選択ツール」を選択して下さい。

Illustratorのアンカーポイントを移動する手順②|任意のアンカーポイントを選択

ダイレクト選択ツールを選択した状態で、対象の図形を一旦クリックしましょう。

この状態では、まだすべてのアンカーポイントが選択された状態なので、アンカーポイントをドラッグしても図形ごと移動し、変形させることはできません。

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選択されているアンカーポイントは「■」のように色が付き、選択されていないアンカーポイントは「□」のように色無しとなります。

動かしたいアンカーポイントだけを選択する方法は、任意のアンカーポイントをダブルクリックすることでひとつのアンカーポイントを選択することが可能です。

ダブルクリックすると、選択したアンカーポイントのアイコンが色付きの「■」となり、選択していないアンカーポイントのアイコンが色のない「□」となります。

Illustratorのアンカーポイントを移動する手順③|アンカーポイントを動かす

動かしたいアンカーポイントを選択したら、あとはアンカーポイントをドラッグして動かしてみましょう。

するとアンカーポイントを自由に動かすことができ、結果的に図形の形が変わることが確認できます。

別の方法として、ドラッグではなく数値を指定して細かくアンカーポイントを動かしたい場合、「ダイレクト選択ツール」をダブルクリックすることで詳細指定パネルを表示することができます。

動かしたいアンカーポイントを選択した状態でダブルクリックするようにしましょう。パネル内の「プレビュー」にチェックを入れた状態で数値を入力すると、リアルタイムで反映されるので視覚的に結果を確認することができます。

このように、アンカーポイントを動かすことで図形を自由に変形させることができ、アンカーポイントの数が多いほど、変形の自由度が上がることがわかると思います。

次はアンカーポイントを追加する方法を見ていきましょう。

Illustratorのアンカーポイントを追加する方法!

Illustratorでアンカーポイントを追加する方法を紹介します。アンカーポイントを増やすことで、更に図形の形を変える自由度が上がります。

Illustratorのアンカーポイントを追加する手順①|専用ツールを選択

Illustratorでアンカーポイントを追加するためには「アンカーポイントの追加ツール」を使用します。

このツールはペンツール内に折りたたまれているので、Illustrator画面左のツールバーにある「ペンツール」を右クリックしてメニューを展開し、「アンカーポイントの追加ツール」を選択しましょう。

Illustratorのアンカーポイントを追加する手順②|パス上をクリック

ツールを選択したら、パス上(線の上)の好きな場所をクリックすることでアンカーポイント追加が完了です。

今回の場合、星形の線の上をクリックしてアンカーポイントをひとつ増やしてみたいと思います。

星形のアンカーポイントは10箇所ですが、アンカーポイントを増やすことで11箇所となり、アンカーポイントを動かすことで変形の自由度が上がります。

Illustratorのアンカーポイントを削除する方法!

アンカーポイントを削除する方法について見ていきましょう。Illustratorでは不要なアンカーポイントはできるだけ削除し、最低限のアンカーポイントの数で図形を構成することがセオリーです。

Illustratorのアンカーポイントを削除する手順①|専用ツールを選択

Illustratorでアンカーポイントを削除するには「アンカーポイントの削除ツール」を使用します。

アンカーポイントを追加したときと同じように、Illustrator画面左のツールバーにある「ペンツール」を右クリックして拡張メニューを展開し、「アンカーポイントの削除ツール」を選択しましょう。

Illustratorのアンカーポイントを削除する手順②|アンカーポイントをクリック

ツールを選択したら、消したいアンカーポイントをクリックするだけで削除することができます。

間違えて削除してしまった場合は、Windowsの場合はCtrl+Z、MacOSの場合はCommand+Zで削除する前に戻すことができます。

Adobe公式でも、不要なアンカーポイントはできるだけ削除したほうがいいと表記されているため、必要のないアンカーポイントは削除するよう心がけましょう。

アンカーポイントを追加すると、パスを細かく調整したり、オープンパスを延長したりできます。ただし、パスが複雑になるため、不必要にポイントを追加することは避けてください。パスのアンカーポイントが少なければ少ないほど、編集、表示および印刷が容易になります。不要なアンカーポイントを削除することで、パスを単純化することができます。

参考 『パスの編集』Adobe公式サイト

Illustratorのアンカーポイント操作をマスターしよう!

今回は、イラレユーザー必須の知識である「アンカーポイント」について紹介しました。

Illustratorにおけるアンカーポイントやパスの概念は、初学者にとって最初のハードルではありますが、一度理解すれば忘れることがないシンプルな概念です。

アンカーポイントの移動・追加・削除は紹介したように、すごく簡単にできるのでどんどん活用して様々な図形を作ってみて下さい。