Illustrator(イラストレーター)で文字にグラデーションをかける方法を解説します。また、文字単体にグラデーションをかける方法も解説します。
Illustratorでテキスト全体にグラデーションをかける方法!
以前のバージョンのIllustratorでは、テキストを図形に変更(アウトライン化)しないとグラデーションをかけることはできませんでしたが、現在のバージョンではアウトライン化せずともグラデーションをかけることが可能です。
Illustratorでテキストにグラデーションをかける手順①|テキストを作成
まずグラデーションをかけるためのテキストを作成しましょう。すでに作成済みの場合はこのステップは飛ばして下さい。
Illustrator画面左のツールバーより「文字ツール」を選択して任意の場所をクリックします。グラデーションをかけた際に分かりやすいように、見やすい大きさにしておきましょう。
Illustrator画面右のオプションパネルから文字サイズを変更できます。
Illustratorでテキストにグラデーションをかける手順②|アピアランス設定
次に、文字の色にグラデーションを当てていきます。Illustratorでは通常の塗り設定からグラデーションを選択しても反映されない仕様なので、「アピアランスパネル」からグラデーション設定を行います。
Illustrator画面上のメニューバーから「ウィンドウ」→「アピアランス」と進み、アピアランスパネルを表示しましょう。
パネルを表示したら、アピアランスパネル内の一番下に並ぶアイコンから「新規塗りを追加」を選択して、新規の塗り設定を追加しましょう。
次に、追加した「塗り」のカラーピッカーを展開して「ホワイト、ブラック」というグラデーションを選択します。
すると白黒のグラデーションがテキストに反映されます。続けて、Illustrator画面上のメニューバーから「ウィンドウ」→「グラデーション」と進み、グラデーション設定パネルを表示しておきましょう。
Illustratorでテキストにグラデーションをかける手順③|グラデーション設定
白黒のグラデーションにカラーを付けていきましょう。
グラデーションパネル内にある「グラデーションスライダー」(カラーバー)に表示されている2つの「●」をダブルクリックするとカラーピッカーが展開されるので、こちらでお好みのカラーを選択します。
現状、始点と終点で2つの「●」があるので、両方のカラーを設定しましょう。このポイントはバーの下縁をクリックすることで増やすこともできます。
もし、カラーピッカーで白と黒しか選択できない場合は、同じパネル画面から「スウォッチ」へ切り替えて一旦別のカラーを選択することでカラーピッカーで選択できるカラーを増やすことができます。
グラデーションパネルには更に多くの設定項目がありますが、主に使用するのは「種類」、「角度」、「グラデーションスライダー」の3つになります。
始点と終点のカラーを選択すると、テキスト全体にグラデーションをかける作業の完了です。
「塗り」はテキスト自体のカラー、「線」はテキスト縁のカラー設定となっており、上下にドラッグすることで並びを変更できます。Illustratorの仕様上、初期の並びの状態で線を太くした場合、線のレイヤーが上となっているためテキスト自体が線に塗りつぶされてしまう現象が起こります。
多くの場合、線は下にあったほうがイメージ通りの線が付けられると思うので、「線」を「塗り」の下に移動させておく習慣をつけることをおすすめします。
Illustratorで1文字ずつグラデーションをかける方法!
Illustratorの仕様上、「テキスト」の状態のまま1文字だけにグラデーションをかけることができないので、アウトライン化を実行して「図形化」させた状態で文字単体にグラデーションをかけていきます。
Illustratorで1文字にグラデーションをかける手順①|テキストを作成
まず、グラデーションをかけるためのテキストを作りましょう。すでに用意している場合はこのステップは飛ばして下さい。
Illustrator画面左のツールバーより「文字ツール」を選択して任意の場所をクリックすることでテキストを設置できます。グラデーションが確認しやすいように、画面右のオプションパネル内から文字サイズを大きくしておきましょう。
Illustratorで1文字にグラデーションをかける手順②|文字をアウトライン化
次に、作成したテキストを選択した状態で、Illustrator画面上のメニューバーから「書式」→「アウトラインを作成」と進み、テキストを図形情報に変更します。
この操作を行うことで、テキストが持っていた文字情報が消えて図形情報となるので、文章の変更ができなくなります。つまり、文章内容を変更したい場合は初めからやり直しとなるので、文章内容を確定させた状態でアウトライン化する必要があります。
Illustratorで1文字にグラデーションをかける手順③|グラデーションをかける
アウトライン化したテキストを選択した状態で、Illustrator画面左のツールバーにあるカラーピッカー部分から「グラデーション」をクリックしましょう。
ボタンが小さいのでよく探してみて下さい。これで文字単体にグラデーションがかかります。
Illustratorで1文字にグラデーションをかける手順④|グラデーション設定
最後に、Illustrator画面上のメニューバーより「ウィンドウ」→「グラデーション」と進んでグラデーション設定パネルを開きます。
グラデーションパネル内にある「グラデーションスライダー」(カラーバー)に表示されている2つの「●」をダブルクリックして、お好みのカラーを選択しましょう。
始点と終点の2箇所のカラーを変更でき、このポイントはドラッグで左右に動かすこともできます。更にバーの下端をクリックすることでポイントを増やすことも可能です。
これで1文字ずつグラデーションをかけることができました。
文字グラデーションの設定はどうする?
メニューバーの「ウィンドウ」→「グラデーション」から開くことができるグラデーションパネルから、様々なグラデーション設定を行うことができます。
設定項目は多数ありますが、以下の項目を組み合わせることでほとんどのグラデーションデザインを実装することが可能です。
グラデーションの種類を設定
まず「グラデーションの種類」について見ていきましょう。
グラデーションパネルの一番上にある「種類」から「円形グラデーション」、「線形グラデーション」、「フリーグラデーション」の3種類を選択することができます。
- 円形グラデーションは中心から外側へ放射線状に進行するグラデーション
- 線形グラデーションは一方からもう一方へ進行するグラデーション
です。
フリーグラデーションは主に図形に対して自由なグラデーションをつける際に使用するツールです。
例えば、下の画像のように図形内の自由なポイントをダブルクリックして色を設定することで、ポイント間にグラデーションをかけることができます。
グラデーションの角度を設定
グラデーション設定パネル内の角度を設定できるダウンドロップから、グラデーションがかかる方向の角度を設定することができます。
例えば、文字に対して横のグラデーションではなく縦のグラデーションをかけたい場合、角度を「90度」に設定を変更すると縦のグラデーションを実装することができます。
ダウンドロップから選択するだけでなく、数値を直接入力することでも角度の変更が可能です。
グラデーションスライダーの調整
グラデーションをかける方法でも少し触れましたが、グラデーション設定パネル内の「グラデーションスライダー」では、カラー色やグラデーションを構成するカラー数、カラーの転換ポイントなどを設定することができます。
まず、丸いカラーポイントをダブルクリックすることでカラーピッカーが展開し、お好みのカラーを設定することができます。
このカラーポイントは、グラデーションスライダーの下端をクリックすることで増やすことができます。
更に、各カラーポイントは左右にドラッグすることで移動させることができ、移動することでグラデーションカラーの転換ポイントを変更することが可能です。
Illustratorで文字にグラデーションをかけてみよう!
今回はイラストレーター(イラレ)でテキストにグラデーションをかける方法について紹介しました。
グラデーションの解説の際にアピアランスパネルで「塗り」を追加する方法を紹介しましたが、ここで「線」を複数追加して線にグラデーションをかけることも可能です。
他にも、グラデーション設定パネルの項目を操作してみて、自分だけのグラデーションパターンを見つけてみて下さい。