Adobeには、「Photoshop(フォトショップ)」と「Lightroom(ライトルーム)」という写真に関する2つのソフトがあります。
どちらもプロアマ問わず多くのクリエイターが利用している写真用ソフトですが、2つの違いをご存知でしょうか。これから写真を始める人の中には、「Photoshop vs Lightroom、どちらをダウンロードするべき?」と疑問を抱く人も少なくないでしょう。今回は、2つのAdobeソフトの違いを比較をしながら解説していきます。
PhotoshopとLightroomの違い
PhotoshopとLightroom、2つのソフトの違いがわかなければ、どのようなシーンでどちらのソフトを使うべきか判別ができません。それぞれのソフトの特徴を確かめながら、2つの違いを比較してみましょう。
PhotoshopとLightroomの大きな違いは機能!
Photoshop・Lightroomはどちらも写真に関するアプリですが、Photoshopは画像加工に、Lightroomは写真管理に特化したソフトです。
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Photoshopで数百枚もの現像・レタッチを行うには作業効率が悪く、反対にLightroomだけでは複雑な合成はできません。PhotoshopとLightroomにはそれぞれ得意・不得意があり、全く別物のソフトだと言えるのです。
Photoshop・Lightroomは、それぞれ以下のような人に向いています。
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Photoshopは写真を使ったクリエイター向け、Lightroomはカメラマン向けのソフトであると言えるでしょう。
ここからは、それぞれのソフトの具体的な特徴やできることを深掘りしていきましょう。
Adobe Photoshopとは|Lightroomとの比較
Adobe Photoshopとは、以下の特徴を持つソフトです。
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Adobe Photoshopにはさまざまな画像加工機能があるため、一枚の画像をアーティスティックに仕上げるにはPhotoshopが向いています。
以下の写真のように複数の写真を合成することで、実際にないものをゼロから作り上げることも可能です。
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人物のレタッチにも、Photoshopが便利です。体型を変えたり髪の色や表情を変えたり、さまざまな画像加工が叶います。
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図形や文字の作成や写真への文字入れもできるため、ロゴなどのデザインが作れるのも魅力です。
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このようにAdobe Photoshopはクリエイター向けのアプリだと言えます。
Adobe Lightroomとは|Photoshopとの比較
Adobe Lightroomとは、以下の特徴を持つソフトです。
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Adobe Lightroomはソフト内にフォルダやアルバムを作成できるため、大量の写真でも簡単に管理することができます。写真はサムネイルで一覧できるため、どの写真がどのフォルダにあるかを判別するのも簡単です。
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画像加工はLightroomよりPhotoshopの方が優秀ですが、Lightroomでも不要なものを除去するといった簡単な画像加工はできます。
しかしPhotoshopのような精巧な画像加工はできません。
LightroomとLightroom Classicの違い
Lightroomには、Adobe LightroomとLightroom Classicの2種類があります。それぞれの違いは以下のとおりです。
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スマホやタブレットでも手軽に写真を管理・現像したい人にはLightroom、細かくレタッチをしたいプロのカメラマンなどにはLightroom Classicが向いています。
また、同期機能も異なり、写真が自動同期されるLightroomに対し、Lightroom Classicでは手動で同期しなければいけません。
LightroomとLightroom Classicには大きな機能の差がなく Lightroomの方が手軽に扱えるため、大半の人にとっては Lightroomの方が一般的だと言えます。今回のAdobe Photoshopとの違いの解説でも、Lightroomを比較して説明しています。
ただし、容量が大きいRAW撮影がメインのプロカメラマンなどには、Lightroom Classicがおすすめです。
PhotoshopとLightroomの値段やプランの違い
Adobe PhotoshopとAdobe Lightroomには、値段が異なるさまざまなプランがあります。ここからは、それぞれの値段やプランの違いを比較していきましょう。
PhotoshopとLightroomのプランの違い
Adobe PhotoshopとAdobe Lightroomにはプランの違いはありません。どちらのソフトも、以下のプランを契約すると使えるようになります。
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それぞれのソフトだけを使う予定の人は「Photoshop単体プラン」「Lightroom単体プラン」が、Illustratorなど他のAdobeソフトを一緒に使いたい人は「Creative Cloudコンプリートプラン」がおすすめです。
Creative Cloudコンプリートプランとは、20種類以上のAdobeソフトを好きなだけ使えるプランです。ほとんどのAdobeソフトは他のソフトと連携することができ、連携させることでランクアップした作品を作ることができます。特に3つ以上のソフトを使う予定の人は、単体ソフトをそれぞれ申し込むよりもお得に利用できます。
写真をメインに扱う人には、PhotoshopとLightroomの2つのソフトがお得に使えるフォトプランがおすすめです。フォトプランについては、下記で詳しく解説します。
PhotoshopとLightroomの値段の違い
さまざまなプランがあるAdobe PhotoshopとAdobe Lightroomの値段には、以下のような違いがあります。
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単体プランを見ると、PhotoshopとLightroomの値段には2倍ほどの違いがあります。PhotoshopとLightroomどちらも使う予定の人は、2つのソフトが使えるコンプリートプランかフォトプランがおすすめです。
写真がメインの人にはフォトプランの選択肢も!
写真に特化したPhotoshopとLightroomだけを使う予定の人は、フォトプランが向いています。
単体は毎月2,728 円・1,078円かかるPhotoshopとLightroomですが、フォトプランを選ぶと毎月1,078 円で使うことができます。Photoshop単体プランよりもお得なため、「Lightroomを使うかわからないけど、Photoshopは利用する!」という人はフォトプランを選ぶと良いでしょう。
PhotoshopとLightroomを使い分ける理由
PhotoshopとLightroomは使える機能が限られるため、さまざまな複雑な加工も大量の加工もどちらも行いたい人は、2つのソフトを使い分けるのがおすすめです。それぞれのソフトは、以下のような使い分けを行いましょう。
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一枚の写真を加工するならPhotoshop
上記の解説のとおり、Photoshopは画像加工に特化したソフトです。
Lightroomにも画像加工機能はありますが、合成や切り抜き、人物を細くしたり顔を変えたりといった画像加工はできません。そのため、画像加工を使って元の写真から大きく変更したい人は、Photoshopを活用しましょう。
0から1の写真を作るには、Photoshopが使えます。
大量の写真を簡単に加工するならLightroom
アーティスティックな画像加工が叶うPhotoshopですが、大量の写真を効率よく加工することはできません。
一枚ずつ同じ作業を繰り返し行う必要があるため、一日にたくさんの写真を撮るカメラマンなどはPhotoshopで画像加工をすると時間がかかります。
Lightroomは編集内容のコピーペースト機能があるため、色味や明るさなどの簡単な画像加工は何枚でも簡単に対応できます。露出やレベル、ノイズなどのプリセットも登録することができ、登録したプリセットをワンクリックで他の写真に転用させることも可能です。1の状態の写真をレタッチなどで2にしたい場合は、Lightroomの出番です。
それぞれの連携は簡単
PhotoshopとLightroomは、ワンクリックで簡単に連携させることができます。
たとえば、Lightroomで編集していた大量の写真のうち一枚だけ複雑な画像加工をしたい場合も、すぐにPhotoshopに切り替えることができます。Photoshopで編集が完了した後は、保存するだけでLightroom上にも情報を引き継いだ状態で保存されるのも魅力です。
PhotoshopとLightroomの違いを理解して使い分けよう!
Photoshopは画像加工に、Lightroomは写真管理に特化したソフトだということがわかりました。それぞれの機能やプランを理解した上で、自分の仕事や作品にあったソフトを選びましょう。
しかし、写真を扱うカメラマンやクリエイターは画像加工と写真管理どちらもする機会が多いのではないでしょうか。そのような場合は、2つのソフトがお得に使えるフォトプランがおすすめです。Illustratorなどさらに多くのAdobeソフトを使う場合は、コンプリートプランを選びましょう。