この記事ではPhotoshopで白い色の部分を透過する方法を2つ紹介しましょう。
Photoshop|色域指定で画像の白い部分を透過させる方法
Photoshopで色域指定をする方法①|白い部分を透明にするレイヤーを複製
今回は、この果物の画像を使用して色域指定の方法を学びます。
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現在は白い背景とともに、よく見ると背景の四角に多少の影があるようです。
この画像の白い部分を透過させていくのですが、作業を始める前にレイヤーを複製しておきましょう。
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加工したいと考えている画像をPhotoshopで開くと、画像は「背景レイヤー」として表示されます。
このまま画像を加工してしまうと修正ややり直しなどがしにくくなりますので、背景画像はそのまま残しておき、複製したレイヤーで作業を進めるようにしましょう。
この工程はどのような画像加工時にも実施する癖をつけると良いですね。
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画像のようにレイヤーを複製するときには、レイヤーの名称を帰られますので、自分で分かりやすい名前をつけます。
ここでは「加工用レイヤー」という名称をつけました。
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指定された名称でレイヤーが複製されました。
背景画像が表示されたままになっていると、透過の確認がしにくいので、最初に背景レイヤーを非表示にしておきます。
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複製されたレイヤーの下に背景レイヤーが配置されていますので、目視では確認できませんが、背景レイヤーが非表示になりました。
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Photoshopで色域指定をする方法②|色域指定をする
Photoshopのツールバーにある[選択範囲]から[色域指定]を選びます。
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Photoshopの色域指定のメニューが開きました。
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白い部分を指定したいので、任意の画像の白い部分を指定します。
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画像の白い部分を指定すると、Photoshopが自動的に同じ色の部分を選択します。
色域指定のメニュー内の画像に選択された部分が白くうつりました。
プレビュー画像は[グレースケール][黒マット][白マット][クイックマスク]が用意されていますので、使用しやすいものを使うと良いでしょう。
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許容量を調整し、希望通りの選択範囲が完成するようにしてください。
Photoshopで色域指定をする方法③|選択範囲が完成する
Photoshopの色域指定メニューで調整が完了し、OKボタンを押すと、選択範囲ができます。
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現在は透過させたいと考えている白い部分が選択できている状態ですので、この状態のまま[Delete]を押しましょう。
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白い部分が透過されました。この状態であれば、自由に背景画像を配置させることもできますね。
Photoshop|マジック消しゴムツールで画像の白い部分を透過させる方法
2つのツールを使い分けるとしたら、
- 色域指定
プレビュー画像を確認しながら作業ができるため、複雑な色がある画像でも使いやすい
- マジック消しゴムツール
モノクロ画像など、複雑な色を使用していない画像の白い部分を透過したい場合に一瞬でできる
このような違いがあります。
マジック消しゴムツールでモノクロ画像を透過する①|レイヤーを複製する
レイヤーの複製方法は先ほど紹介した色域指定の同じ流れです。
今回はマジック消しゴムツールが得意とするモノクロ画像で説明していきましょう。
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先ほどと同じ方法でレイヤーを複製し、背景レイヤーを非表示にしました。
この加工用レイヤーを使用して白い部分を透過させます。
マジック消しゴムツールでモノクロ画像を透過する②|ツールの選択
レイヤーの準備が整ったら、Photoshopのツールメニューからマジック消しゴムツールを選択します。
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マジック消しゴムツールは消しゴムツールの中に含まれています。
マジック消しゴムツールでモノクロ画像を透過する③|白い部分の透過
マジック消しゴムツールを選択したら、透過予定の色を選びます。今回は白い部分ならどこでも構いません。
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白い部分を選択するだけで画像中に存在する同じ色である白色の部分が一瞬で透過しました。
マジック消しゴムツールでモノクロ画像を透過する④|透過の調整
マジック消しゴムツールは色域指定よりも細かな指定がしにくいとお伝えしましたが、こちらの部分で許容量の調整は可能です。
プレビュー画像が確認できないので、何度かやり直しを繰り返す必要があるでしょう。
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隣接のチェックボックスにチェックをすると、隣接していない部分は透過されませんでした。
このように許容量などを調整し、好みの仕上がりにしてください。
画像の白い部分を綺麗に透過させる方法おまけ
色のコントラストをはっきりさせる
モノクロ画像のようなはっきりとした画像は白い部分の透過もさせやすいのですが、コントラストのはっきりしていない画像は色域指定・マジック消しゴムどちらのツールを利用しても理想通りに透過ができないことがあります。
境界線がはっきりしないような画像の白い部分を透過させたいのであれば、手動で選択範囲を作成するか、前もって色のコントラストや境界線を明確にしておきましょう。
モノクロ画像や白以外の色でも応用できる
今回紹介した方法は、白い部分に限らず単色の部分を透過したいときに応用が可能です。
たとえばこの画像の黄色い部分を透過してみましょう。
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マジック消しゴムツールで黄色の部分を選択します。
多少調整は必要ですが、色域指定・マジック消しゴムツールの両方で黄色の部分を透過させることが可能です。
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このように、簡単に黄色の部分を透過させることができました。
選択範囲の反転を行えば、白以外の部分を透過できる
色域指定の方法を利用すれば、今回行った白い部分の透過とは逆に、白以外の部分を透過させることも可能です。
こちらが色域指定を使用して画像の白い部分を選択した状態です。
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選択範囲の上で右クリックをして[選択範囲を反転]を選びましょう。
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フォトショップの選択範囲が反転されました。フルーツが選択され、白い部分が選択されていない状態です。
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選択範囲を消してみましょう。
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Photoshopではこのように、選択範囲の反転を使用すれば白い部分以外を透過させることも簡単にできるのです。
Photoshopなら画像の白い部分を簡単に透過できる!
Photoshopを利用して画像の白い部分を透過させる方法をお伝えいたしました。
思っているよりも簡単に透過が可能だと感じたのではないでしょうか?透過作業を短時間で進められるようになれば、作業全体の効率が上げられるでしょう。