アドビのハイエンド動画編集ソフトPremiereProで編集した動画を、PCやスマホで再生するためには、mp4やmovといった動画形式に変換する「書き出し」という作業をすることになります。
Premiere Proの基本の書き出し設定について
Premiere Proで制作したプロジェクトを動画に変換する作業を「書き出し」と説明しましたが、
- プロジェクト中から静止画を抜き出したい(フレーム)
- プロジェクト中を軽くするため、一部の素材を書き出ししたい。(アセット)
なんてこともありますよね。
エンコード(書き出し)対象は「シーケンス」「アセット」「フレーム」の3つに分けられます。
Adobe Premiere Proの基本の書き出し設定 | シーケンス
シーケンスは、プロジェクト本体のことですので、よく使われる基本となる書き出し対象となります。作業の流れをしっかり覚えておきましょう。
まずは、タイムラインパネルまたはプロジェクトパネルをクリックして、青い枠線に囲まれている状態にしてください。
次に、メニューバーの「ファイル」を選択し、「書き出し」「メディア」と連続して選択します。
または、ショートカットキーCtrl + M(Cmd + M)を押してください。
「書き出し設定」ダイアログが表示されますので、設定をおこない「書き出し」を選択して書き出しをしましょう。
Adobe Premiere Proの基本の書き出し設定 | アセット
「アセット」の書き出しを行ってみましょう。「アセット」とはタイムライン上にある動画、映像などの素材のことです。
「アセット」を一旦書き出し、プロジェクトに読み込み直すことで処理を少なくしPCの負担を軽くすることが出来ます。
書き出したいアセットプロジェクトパネル上で右クリックして、「メディアを書き出し」を選択する、
もしくはアセットプロジェクトパネル上でアセットを選択した状態でショートカットキーCtrl + M(Cmd + M)を押してください。
アセットの指定した範囲のみ書き出したい場合は、出力パネルでイン・アウトポイントを指定してください。
「書き出し設定」ダイアログが表示されますので、これで設定をおこない「書き出し」を選択すれば書き出しが出来ます。
動作が軽くなれば、作業効率もあがるので、是非やってみてください。
Adobe Premiere Proの基本の書き出し設定の方法 | フレーム
「フレーム」とはコマとも呼ばれているもので、動画、テレビなどすべてデジタルの映像を形成する静止画のひとつのことです。
「フレーム」の書き出しとはすなわち、画像をキャプチャするということになります。
まず、ソースモニターまたはプログラムモニターをアクティブにします。プレビューを確認しながらキャプチャしたいフレームに合わせましょう。
キャプチャしたいフレームが見つかったら、下部にカメラアイコンでフレーム書き出しボタンがありますので、それをクリックします。
これで設定画面が出ますので、書き出しができます。
Premiere Proで動画を高画質で書き出したい時の設定は?
Premiere Proで動画を高画質で書き出し|動作を軽くするために
書き出しを行う際に、まず気をつけておきたい注意点があります。
動画の書き出しはPCへの負荷がかかる作業で、作業中にソフトが落ちてしまうことがあります。
とくに、高画質での書き出しをするならなおさらで、動作を軽くしないと書き出しに失敗します。
書き出しを成功させるために、動画の書き出し作業中は、なるべく他の作業をしないことをお勧めします。 そのほかにも、可能な限り同時に開いているソフトを閉じる・PCを再起動した後に書き出しを行うなどの工夫をすると、多くの空きメモリが確保でき、動作を軽くすることができるので覚えておいてください。
Premiere Proで動画を高画質で書き出し|mp4形式に設定
プレミアプロは、動画制作の様々な現場で活躍しているだけあって、書き出しが出来るファイル形式の種類がかなり豊富です。
今回は、YouTube用の動画を書き出す場合を例に解説します。
Youtube用のファイル形式は基本的にMP4形式です。MP4形式で書き出すには、書き出し設定の形式を「H.264」を選択してください。
形式をH.264に設定したことに対応して、出力名の拡張子が「.mp4」に変更されます。
Premiere Proで動画を高画質で書き出し|ビットレートの変更
Adobe Premiere Proで高品質に書き出しをするにあたって重要なのがこのビットレートという数字です。ビットレートとは「動画の1秒あたりに書き出すデータ量」を指すバロメーターで、基本的にはこのビットレートが高いほど高画質になります。
ビットレートの調整をするには、プリセットを「カスタム」に変更します。次にビットレート設定で「ターゲットビットレート」と「最大ビットレート」をそれぞれ設定すればOKです。
ここで重要なのは、ただ高いビットレートにすることではなく、出力するコンテンツに合ったビットレートに設定することです。YouTubeで投稿をする動画であれば、推奨されている値に設定することで、動画をベストの画質に出力することが出来ます。
Premiere Proの書き出し設定ダイアログの機能紹介
ここでは、そんな数多くの機能と項目のなかから、使う頻度の高いものをいくつか紹介します。
Premiere Proの書き出し設定ダイヤログの機能紹介 | プリセット
Premiere Proに搭載された書き出しプリセットは、選択するだけで書き出しの設定を一括で行ってくれる優れもの。YouTubeにアップロードする場合は、「YouTube 1080P フル HD」のプリセットを選んでおけば間違いないです。
ほかにも、TwitterやFacebookなどにアップロードするための動画に適したプリセットやモバイルデバイスに適したプリセットなど、色々ありますのでチェックしてみてください。
Premiere Proの書き出し設定ダイアログの機能 | キューで負担を軽くする
Premiere Proは書き出しのほかに、「キュー」という選択項目があります。
「キュー」での書き出しを行うと、Adobe Media Encoderが起動し、PremiereProのかわりに書き出しを行ってくれます。
通常、書き出しが終わるまで待たなければいけませんが、メディアエンコーダーが書き出しを行うため、PremiereProの負担が軽くなり他の編集をすることができます。
同時に別の動画も書き出したい時はぜひ「キュー」を使ってみてください。
Premiere Proの書き出し設定ダイアログの機能 | プリセットの保存
PremiereProでは、自分の書き出し設定をプリセットに保存することが出来ます。
ビットレートを設定した状態などでプリセットを保存しておくと、また同じように書き出したいときにすぐに設定ができるので、ぜひ保存をしておきましょう。
Premiere Proで書き出し設定をしてみよう!
今回は、Premiere Proで編集した動画を書き出す作業と設定項目について解説しました。動画編集のゴールとして、重要な書き出し作業。この書き出し設定をマスターして、高品質な動画を書き出しましょう!
基本的な書き出しをこの記事でマスターしたあなたに必見!
他の書き出し方法も一緒にインプットしちゃいませんか?
今後「MOV形式での書き出し」や「DVDへの書き出し」などすることがあるかもしれません。
そんな2つのやり方に関する記事を用意しましたので是非ご覧ください。