「サイズが小さい画像を引き伸ばしたら、画質が粗くなった」
「フォトショップ上で、画像のノイズを除去する方法を知りたい」
「気になる箇所だけ自然にノイズを軽減する方法は?」
Photoshopで荒い画像のノイズを除去する方法
Photoshopでは、「ノイズ軽減」もしくは「CameraRaw」というフィルター機能を使用して、ノイズの入った画像を自然に補正することができます。
まずは「ノイズ軽減」機能を使って、ノイズを抑える方法を紹介します。
【手順1】Photoshopのメニューバー「フィルター」から「ノイズ」→「ノイズを軽減」を選択する
「ノイズを軽減」を選択すると、新しく画面が開きます。
修正の途中経過を確認しながら調整できるように、画面右上の「プレビュー」にチェックを入れておきましょう。⬇︎
- 強さ ノイズを軽減する強さを調整します。数値を大きくすることで、よりノイズを抑えることができます。
- ディティールを保持 細部の情報をどれだけ残すかを調整します。数値を小さくするほど、ノイズを抑えることができます。
- カラーノイズを軽減 不自然な色(赤・青・緑など)の斑点を取り除きます。数値を大きくするほど、ノイズを抑えることができます。
- ディテールをシャープに 輪郭をどれだけ強調させたいかを調整します。数値を小さくするほど、ノイズを抑えることができます。
以上の4項目を調整して、ノイズを軽減していきます。
JPEGの低画質設定で保存した際に発生した斑点などがある場合は、「JPEGの斑点を削除」にチェックを入れて削除します。
【手順2】プレビュー画面を確認しながら荒い画像を修正する
各項目のスライダーを動かし、気になるノイズを調整をしていきます。
ノイズを完全に除去しようとすると、なめらかでメリハリのない、いかにも加工された画像になりかねません。強さとカラーノイズの項目で画質の粗さを軽減し、最後にディテールの保持やシャープさを付けていくと、不自然な印象になりにくいです。
左のプレビュー画面を拡大や移動させて、少しずつ調整することができるので、細かい部分も簡単に編集ができます。
Camera Rawフィルターを使ってノイズ除去する方法
次に、「Camera Rawフィルター」機能を使って、ノイズを抑える方法を紹介します。
Camera Rawフィルターは、カラーモードRGBでの使用になりますので、メニューバーの「イメージ」から「モード」→「RGBカラー」に変更してから始めましょう。
【手順1】Photoshopで修正したい画像のレイヤーをスマートオブジェクトに変換する
⬆︎メニューバーの「レイヤー」から「スマートオブジェクト」→「スマートオブジェクトに変換」を選択します。
またノイズ修正を施したレイヤーを外せば、すぐに編集前の画像の状態に戻すことができます。
【手順2】Photoshopのメニューバー「フィルター」から「Camera Rawフィルター」を選択する
左のプレビュー画面を100%以上に拡大して、確認しながら右のスライダーで数値を調整していきます。
【手順3】「ディテール」設定パネルを開いて荒い画像を修正する
- シャープ ノイズ軽減でのっぺりする分、「シャープ」でメリハリをつけます。
- ノイズ軽減 大きくするほどノイズを抑えることができますが、ぼやけた印象になりやすいので調整が必要です。
- カラーサイズの軽減 不自然にでたカラーの斑点を消していきます。
3つの項目それぞれの数字の右横に表示されている三角マークを押すと、さらに細かく調整することが可能になります。
「ノイズの軽減」の三角マークをクリックして、さらに2つの項目を調整し、より自然に仕上げていきます。
- ディテール 大きくするほど、細かい部分がはっきり残ります。
- コントラスト 画像のコントラストが弱いと感じた際は、使いましょう。
プレビューの右下に表示されている正方形のマーク「補正前と補正後のビューを切り替え」ボタンを押すと左右2画面に表示され、変化を見比べることができます。
ノイズの荒い部分のみフィルターをかけて自然にノイズの除去処理を行いましょう
ノイズが特に激しい部分のみ、厚めにノイズ軽減をしましょう。
暗闇で撮影した写真などは、光のあたりに激しくノイズが発生する場合が多く、そういった画像は、強力な修正をかけなければノイズを除去することができません。しかし、全体に強い修正フィルターをかけてしまうと、残したいディテール部分まで失われてしまいます。
気になる箇所を部分的にノイズ除去する方法として、「スマートフィルターマスクサムネイル」または「レイヤーマスクサムネイル」を作成して、修正箇所を消したり弱めたり調整していく方法があります。
「スマートフィルターマスクサムネール」を使ったノイズ除去の手順
レイヤーパネルの「スマートフィルター」を選択し、ブラシツールなどを使用して、残したいディテール(この場合は草花)の部分を黒く塗ります。
黒く塗った場合は、フィルターはかからなくなり、灰色に塗った場合は、フィルターは弱めにかかります。
そして白い部分は、フィルターがかかっていることを示しています。
物・人物などの輪郭やノイズが気にならない部分のフィルターは弱めにしたいから黒く塗るなど、元画像と見比べながら不自然さを無くしていきましょう。
「レイヤーマスクサムネール」を使ったノイズ除去の手順
Photoshopでの画像のノイズ除去まとめ
上記で紹介したノイズ除去の方法は、基本的な操作のみで行っているので、Photoshop初心者でも簡単かつスピーディーに操作することができます。
ノイズ軽減機能を使う際は、修正途中に拡大・縮小を繰り返したり、元の画像と見比べたりして、立体感や質感、色味などが失われすぎていないかを確認しながら調整していくと、より自然にノイズが除去された画像に仕上がるでしょう。