Illustratorでアートボードのサイズを変更する方法【意外と簡単】

Illustratorでアートボードのサイズ変更は、場面に応じていくつかの方法があります。サイズ指定する方法手動で変更する方法オブジェクトサイズに合わせる方法など3つのパターンで簡単にサイズ変更する方法を解説します。

イラレ作業の締めくくりとして、アートボードサイズを調整する際に役立つ情報なので、ぜひ参考にしてみてください。

まだIllustratorを持っていない方は、合わせてこちらもご覧ください。

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Illustratorの「アートボード」とは?

最初にそもそもIllustratorの「アートボード」とは何か、簡単に解説します。

Illustratorのアートボード:印刷で出力されるサイズ

point
アートボードとは、同一のドキュメントで複数サイズの画像を編集できる機能です。同じ画面で複数の画像を作成できるので、同一デザインを複数サイズで作りたい場合や、共通パーツが多い画像を複数作りたい場合などに便利です。

それぞれのアートボードのサイズは、印刷で出力されるサイズになります。

印刷だけでなく、画像ファイルでも出力できます。「ファイル>書き出し>スクリーン用に書き出し」で出力すると、アートボードサイズでそれぞれ画像ファイルが出力されます。

アートボード外のオブジェクトは、印刷されない

Illustratorでは、アートボード外の作業領域のことを「キャンバス」と呼びます。アートボードの外側であるキャンバスに配置したオブジェクトは、画面には表示されますが印刷されません。

キャンバス範囲は、5588 × 5588 mm のウィンドウの内側で、アートボードの外側の部分です。キャンバスでアートワークのオブジェクトの作成、編集および保存をおこなってから、アートボード内に配置することができます。キャンバス上に配置したオブジェクトは、画面には表示されますが印刷されません。

参考 アートボードAdobe Illustratorマニュアル

IllustratorのキャンバスとPhotoshopのカンバス

Illustratorのキャンバスとよく似た言葉で、Photoshopで「カンバス」と呼ばれる領域があります。

Photoshopでは、カンバス(作業土台)の上に、アートボード(出力範囲を定めるレイヤー)が乗っている構造です。そのためカンバスはアートボード領域を含めた作業領域のことを指します。

一方、Illustratorのキャンバスはアートボードの外側の作業領域なので、Photoshopの「カンバス」とIllustratorの「キャンバス」は異なる概念です。

caution
誤って混同して使われていることがよくありますので、注意しましょう。

アートボードサイズ変更方法①|幅や高さ、用紙サイズ指定

幅や高さ、用紙サイズを指定してアートボードのサイズを変更する方法を解説します。あらかじめ変更したいサイズが決まっている場合はこの方法を活用しましょう。3通りの方法があるので順に説明していきます。

アートボードツールでサイズ変更|幅や高さ、用紙サイズ指定

ドキュメント内にアートボードが複数ある場合は、まずサイズ変更したいアートボードを選択しましょう。アートボードを選択するには、選択ツールで対象のアートボードをクリックします。

次に、アートボードを選択した状態で、アートボードツールをダブルクリックします。

アートボードツールをダブルクリックすると、アートボードオプションのパネルが開きます。アートボードオプションパネルでは、アートボードの名前やサイズ、位置、補助線、シェードなどの詳細を設定できます。このパネルでアートボードの幅や高さの数値を入力することで、サイズ変更できます。

またプリセットの項目では、用紙サイズやスマホ画面、タブレット画面など特定のサイズを選択できます。変更したいサイズが一覧に含まれている場合は、プリセットの項目を使用しましょう。

アートボードパネルでサイズ変更|幅や高さ、用紙サイズ指定

Illustratorでは、アートボードパネルを使用してもサイズ変更できます。メニューバーのウィンドウ>アートボードを選択し、アートボードパネルを開きます。

次に、アートボードパネル内で、サイズ変更したいアートボードのアートボードオプションボタンをクリックします。

アートボードオプションボタンをクリックすると、アートボードオプションパネルが開きます。このパネルでアートボードの幅や高さの数値を入力することでサイズを設定できます。

またプリセットの項目では用紙サイズやスマホ画面やタブレット画面など特定のサイズを選択できます。変更したいサイズが一覧に含まれている場合は、プリセットの項目を使用しましょう。

プロパティパネルでサイズ変更|幅や高さ、用紙サイズ指定

アートボードオプションパネルでサイズ変更する方法を解説しましたが、Illustratorでよく使用するプロパティパネルでもアートボードのサイズ変更ができます。わざわざアートボードオプションパネルを開く必要がないので効率的です。

ドキュメント内にアートボードが複数ある場合は、まずサイズ変更したいアートボードをアートボードツールでクリックして選択しましょう。

するとプロパティパネル内の変形の項目に、選択したアートボードの幅(W)や高さ(H)が表示されます。この数値を変更することで、アートボードのサイズを変更できます。

また、プリセットの項目では用紙サイズやスマホ画面、タブレット画面など特定のサイズを設定してサイズ変更できます。

Illustratorのアートボードサイズ変更方法②|手動で調整

ドラッグで感覚的にサイズ変更する方法を解説します。サイズ変更後の幅や高さが明確ではなく、手動で調整しながら自由にサイズ変更したい場合に使用する方法です。

①アートボードツールを選択

まず、アートボードツールをクリックして選択します。すると、アートボードにバウンディングボックスが表示されます。

②サイズ変更するアートボードをクリック

アートボードが複数ある場合は、アートボードツールを選択した際に変更対象ではないアートボードにバウンディングボックスが表示されることがあります。

アートボードツールをクリックして選択した後に、サイズ変更したいアートボードをクリックすると、変更対象のアートボードにバウンディングボックスが表示されます。

③ドラッグしてサイズ変更

アートボードに表示されたバウンディングボックスのつまみをドラッグすることで、感覚的にアートボードをサイズ変更できます。通常ドラッグでは、縦横比は固定されずに自由にサイズ変更できます。

縦横比を固定した状態でサイズ変更したい場合は、Shiftを押しながらドラッグしましょう。

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アートボードサイズ変更方法③|オブジェクトサイズに合わせる

アートボードのサイズを、オブジェクトのサイズに合わせる方法を解説します。オブジェクト外の余分な領域を残したくない場合や、オブジェクトを切り取りたくない場合などに使用する方法です。

①サイズを合わせるオブジェクトを選択

まず、アートボードのサイズを合わせる対象のオブジェクトを、選択ツールでクリックして選択します。

②「選択オブジェクトに合わせる」を選択

次にメニューバーからオブジェクト>アートボード>選択オブジェクトに合わせるを選択します。

オブジェクトのサイズに合わせてアートボードサイズが変更されました。

ちなみに、「オブジェクト>アートボード>オブジェクト全体に合わせる」では、ドキュメント内のすべてのオブジェクトが含まれるサイズに変更されます。


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Illustratorでアートボードのサイズ変更

Illustratorでアートボードをサイズ変更する3つのパターンをご紹介しました。

  • 幅や高さ、用紙サイズを指定してサイズ変更
  • 手動で調整してサイズ変更
  • オブジェクトサイズに合わせてサイズ変更

一度作業すればすぐに覚えられるくらい簡単です。イラストレーター作業の最後の仕上げで、アートボードをサイズ変更することはよくありますので、スムーズにサイズ変更できるようにしておきましょう。