Photoshopで背景を塗りつぶす方法をカンタン解説!パターンを使った方法も!

Photoshop(フォトショップ)で、画像の背景や、カンバス全体を塗りつぶす方法を紹介します。ベタ塗りやグラデーション、パターンなどで塗りつぶす方法や、選択範囲を使った方法も紹介します。

Photoshopで背景を塗りつぶす方法とその手順

塗りつぶす方法はいくつかあります。まずは、それぞれの方法の操作に慣れてから、用途によって選んでみてください。

Photoshopで背景を任意の色で塗りつぶす方法|塗りつぶしツール

塗りつぶしツールを使って、背景を塗りつぶす方法を紹介します。

ツールパネルにあるバケツのアイコンが塗りつぶしツールです。

もし表示されていない場合は、グラデーションツールの中にグループ化されている場合があります。その場合は、グラデーションツールのアイコンを長押しします。

塗りつぶしツールを選択した後、カンバスをクリックするだけで、背景を塗りつぶすことができます。

色は描画色で設定している色になります。

塗りつぶしツールは、クリックした領域の持つカラー値と、隣接する、それに近いカラー値の領域を塗りつぶすツールです。領域はピクセル単位になります。

上記のような場合は、クリックした領域にはカラーは一色で、色が続いています。透明なレイヤーに塗りつぶしツールを適用したので、描画色一色で全体が塗りつぶされます。

仮に、他の色が混在している写真のような場合、クリックした箇所に近い数値の色であれば塗りつぶし領域になります

このカラーの近似値の許容値は変更することができます。

許容値を低く設定すると描画色に非常に近い色のピクセルが塗りつぶす範囲になり、許容値を高く設定すると、塗りつぶされる色の範囲が広くなります

範囲は0%〜255%で入力します。

「隣接」にチェックを入れることにより、塗りつぶす領域を隣接したカラーのみに限定することが出来ます。チェックを外すと離れた箇所も塗りつぶし領域の対象になります。

隣接のチェックを外した例:

Photoshopで背景を任意の色で塗りつぶす方法|長方形ツール

長方形ツールを使って背景を塗りつぶします。この方法は、背景レイヤーと同じ大きさの長方形を作成して上に重ねることで、背景を塗りつぶす方法です。

長方形ツールを選択すると、コントロールパネルに長方形の「塗り」「線」の色を設定する項目が表示されます。ここで色を設定します。

背景として塗りつぶすので線の色はなしに設定します

カンバスをクリックすると長方形の大きさを設定するダイアログが表示されます。

カンバスサイズ(ドキュメントサイズ)がわかっている場合は、ここで数値を入力して同じ大きさの長方形を作成します

整列パネルで水平・垂直ともに中央に合わせます。

数値が分からない場合は、ドラッグしてカンバスと同じ大きさの長方形を作成します

Photoshopで背景を任意の色で塗りつぶす方法|編集メニューから塗りつぶし

メニューバーの「編集」から「塗りつぶし」を選択して塗りつぶす方法です。

はじめに描画色と背景色を設定しておくと、塗りつぶしのオプション選択の際に便利です

レイヤー全体を塗りつぶすにはレイヤーパネルで塗りつぶしたいレイヤーを選択します。

ある部分のみを塗りつぶしたい場合には、塗りつぶしたい領域に選択範囲を作成しておきましょう

次に、メニューバーの「編集」から「塗りつぶし」をクリックし、どのオプションで塗りつぶすかを選択します。

“point”

描画色、背景色・・・はじめに設定した色で塗りつぶします。

カラー・・・ここで新規に色を選ぶことができます。

パターン・・・登録したパターンやプリセットの中から塗りつぶすことができます。

ブラック・・・黒100%(R0,G0,B0)で塗りつぶします。

50%グレー・・・グレー(R128,G128,,B128)で塗りつぶします。

・・・白100%(R255,G255,B255)で塗りつぶします。

パターンで塗りつぶす方法は後述します。

Photoshopで背景を任意の色で塗りつぶす方法|新規塗りつぶしレイヤー

新規塗りつぶしレイヤーを使った塗りつぶし方法です。新規塗りつぶしレイヤーは塗りつぶし用の専用レイヤーを上に重ねる方法です。

この方法は、画像内のオブジェクトの後ろを塗りつぶしたい場合など、選択範囲を作成するときに効果的です。

選択範囲を作成して適用するとマスクが作成され、選択範囲のみに塗りつぶしが適用されます。

Photoshopでパターンを使って背景を塗りつぶす方法

ここからはパターンを使って背景を塗りつぶす方法を紹介します。

ここまでで紹介したベタ塗りやグラデーションの方法と同じやり方で塗りつぶすことができます。

Photoshopで背景をパターンで塗りつぶす|①長方形ツール

長方形ツールを使って背景をパターンで塗りつぶす方法です。

長方形ツールでカンバスと同じサイズの長方形を作成した後、塗りの色をパターンにします。

Photoshopで背景をパターンで塗りつぶす|②新規塗りつぶしレイヤー

新規塗りつぶしツールを使って背景をパターンで塗りつぶす方法です。

レイヤーの種類を「パターン」にします。

Photoshopで背景をパターンで塗りつぶす|③オリジナルのパターン

既存のパターンではなく、オリジナルで作成したパターンによる塗りつぶし方法を紹介します。

パターンは、規則的に繰り返される模様のことです。オリジナルのパターンは、2つのステップで作成可能です。

“point”

①繰り返される最小の単位を作成

②「パターン定義」でパターンとして登録

作成したパターンは、これまで紹介した塗りつぶし方法と同様に、パターンによる「塗りつぶし」を選択し、オリジナルで作成したパターンを適用するだけ。登録したパターンはアイコン表示ですぐに分かるようになっています。とても簡単です。

パターン適用の比率を変えることで大きさ調整が可能です

Photoshopで被写体の後ろの背景を塗りつぶす方法

Photoshopで被写体の後ろの背景を塗りつぶす方法を紹介します。被写体の部分を後ろの画像とと同じ画像で塗りつぶします。まるで被写体が消えてしまったように見える方法です。

Photoshopで被写体の後ろの背景を塗りつぶす|コンテンツに応じた塗りつぶし

選択ツールで塗りつぶしたい被写体に選択範囲を作成します。

その後、「編集」から「コンテンツに応じた塗りつぶし」を選びます。表示されたプレビュー結果に違和感がなければそのまま「適用」をクリックしてOK。

自動的に背景の画像を判断して、選択範囲に背景画像が適用されます。

Photoshopで背景を塗りつぶす時のコツは?

背景を塗りつぶす時、塗りつぶしツールが反応しない、ということがあるかもしれません。そんなときは、レイヤーの種類に注意してみてください

そのほか、見落としがちな事例をあげておきますので、困った時は参考にしてみてください。

レイヤーの種類に注意!

Photoshopのレイヤーには、ベクターレイヤーとラスターレイヤーという2種類のレイヤーがあります。描画できるレイヤーはラスターレイヤーです

もし、塗りつぶしツールで描画できない場合は、レイヤーを右クリックし、コンテキストメニューから「レイヤーをライスタライズ」を選んでください。

色の設定は初めに行う

「塗りつぶしツール」は、描画色で塗りつぶしが適用されます。この描画色の設定を、先に行っておきましょう。また、描画モードや近似値の設定、アンチエイリアス、隣接のチェックなども先に行っておきましょう。

描画モードの種類によっては、適用するカラーが同じでも、カンバスをクリック(塗りつぶしツールを適用)する度に色が変わっていってしまいます

選択範囲の設定①通常の塗りつぶしの場合

パターン塗りつぶしなどで選択範囲を作成する場合は、塗りつぶしたい範囲とそうでない範囲を区別するために、選択範囲を作成します。

選択範囲の作成は、どのツールでも良いですが、被写体がはっきりしている場合オブジェクト選択ツールが便利です。

オブジェクト選択ツールを選択し、「被写体」をクリックすると、画像内の目立つオブジェクトが選択されます。こまかな調整をしたい場合はさらに他の選択ツールで境界線などをきれいに選択します。右クリックし、コンテキストメニューから「選択範囲を反転」を選びます。選択範囲を反転させるとオブジェクト以外の領域が選択されます

ここに塗りつぶしを適用させます。

「被写体」クイック選択ツールでも選択できます。クイック選択ツールで「被写体」を選んだ後、細かな調整をそのままクイック選択ツールでできるので、こちらの方がスムーズな方法かもしれません。

選択範囲の設定②コンテンツに応じた塗りつぶしの場合

コンテンツに応じた塗りつぶしの場合、後ろの背景画像を参照して選択範囲に適用させるという過程があります。なので、選択範囲は後ろの背景も含めるように作成した方が塗りつぶした時の違和感を軽減することができます。

きれいに範囲を作成してから「選択範囲の拡張」で少し(10〜20px程度)拡張させましょう。

Photoshopで背景の塗りつぶしをマスターしよう!

Photoshop(フォトショップ)で背景を塗りつぶす方法を紹介しました。

塗りつぶす方法や、選択範囲の作成方法も一つではありません。

ぜひ用途や使いやすさによって、選んでみてください。