Photoshopで髪の毛を簡単&綺麗に切り抜く方法!とあるコツで自然な仕上がりに!

Photoshop(フォトショップ)で髪の毛などの複雑な切り抜きを6ステップで簡単に行う方法を紹介します。

Photoshopの「選択とマスク」機能を活用することで、慣れると1分かからずに複雑な造形の物を切り抜けるようになります。

また、髪の毛を上手く切り抜きするコツも紹介しているので、是非あなたのPhotoshopスキルアップへ役立てて下さい。

Photoshopで髪の毛を綺麗に切り抜く方法【ステップ①】

Photoshopで髪の毛を切り抜く手順を見ていきましょう。まず、人物をおおまかに範囲選択する前半部分までを紹介します。

Photoshopで髪の毛を切り抜く手順①|画像を取り込む

まずPhotoshopに画像を取り込みましょう。

お好みの人物写真をPhotoshop画面上へドラッグ&ドロップすることで画像を取り込むことができます。

Photoshopで髪の毛を切り抜く手順②|画像をレイヤー化

caution
Photoshopに画像をドラッグ&ドロップで取り込んだ時点では、画像のレイヤータイプが「背景」になっており、切り抜き作業ができない状態です。

なので、Photoshop画面の右下にある鍵アイコンをクリックし、背景から「レイヤー」へと変更しておきましょう。

point
「背景(背景レイヤー)」は特殊なレイヤーとして扱われ常にロックされているため、切り抜きを含めた多くの加工ができないレイヤータイプです。

通常のレイヤーへ変更することでロックされた加工ができるようになります。

Photoshopで髪の毛を切り抜く手順③|人物を範囲選択して境界線を調整

次に人物をおおまかに範囲選択していきます。

Photoshop画面左のツールバーより「オブジェクト選択ツール」を選択し、人物を四角形に囲むように範囲選択しましょう。

この方法である程度、自動的に範囲選択が行われます。この時点では、髪の毛の細かい部分は意識しなくて大丈夫です。

自動選択から漏れた部分や、不要な部分まで選択されていた場合は、同じくPhotoshopツールバーより「クイック選択ツール」を選択して調整します。

範囲に含めたい部分をドラッグして選択範囲に追加、範囲に含めたくない部分をAltキー(Macの場合はOptionキー)を押しながらドラッグすることで範囲選択から取り除くことができます。

Windowsの場合はAltキー、MacOSの場合はOptionキーを押しながらマウススクロールで拡大するなどしてより細かな作業が可能になります。

Photoshopで髪の毛を綺麗に切り抜く方法【ステップ②】

ここからは、更に細かく髪の毛を範囲選択して実際に切り抜くまでを紹介します。

Photoshopで髪の毛を切り抜く手順④|「選択とマスク」を開く

前の手順で人物をおおまかに範囲選択したので、現在「オブジェクト選択ツール」、もしくは「クイック選択ツール」を選択していると思います。

これらのツールを選択している状態でPhotoshop画面上にある「選択とマスク」を選択し、選択とマスク専用の画面に移りましょう。この画面で髪の毛を細かく範囲選択していきます。

Photoshopで髪の毛を切り抜く手順⑤|髪の毛の境界線を調整

「選択とマスク」画面の右上にあるダウンドロップから「白黒」を選択すると、現在範囲が選択されている部分が確認できます。

ダウンドロップから元の「オニオンスキン」へ戻し、Photoshop画面左のツールバーから「境界線調整ブラシツール」を選択しましょう。

この状態で、髪の毛と背景が合わさった部分を範囲選択するように囲んでいきます。画面上のオプションバーからブラシの太さの調整が可能です。

操作を戻したい場合は、Windowsの場合はCtrlを押しながらZキー、MacOSの場合はCommandを押しながらZキーを押すことで1つ前の作業へ戻ることができます。

髪の毛の範囲選択が終わったら、ダウンドロップから再度「白黒」を選択し、うまく範囲選択ができたか確認してみましょう。

問題がなければ、Photoshop画面右下から「OK」と進み、選択とマスク画面を閉じます。

Photoshopで髪の毛を切り抜く手順⑥|選択範囲を反転して背景を削除

「選択とマスク」画面から元の画面へ戻ると、先ほど行った作業により人物が範囲選択されている状態になります。

次に、選択範囲内を右クリック→「選択範囲を反転」と進むと、選択の範囲が反転されて背景が選択されます。この状態でDeleteキーを押すと背景が削除されます。

あとはPhotoshop画面上のメニューバーから「選択範囲」→「選択を解除」で選択範囲を解除して切り抜きの完了です。

Deleteキーで背景を削除できなかった場合は、手順②で紹介した「背景をレイヤー化」ができているかどうか確認後、できていなかった場合はこの状態で鍵アイコンをクリックして再度背景を削除してみて下さい。

髪の毛を綺麗に切り抜くコツとは?

Photoshopで髪の毛を切り抜く際に知っておくと役立つコツを3つ紹介します。

「白黒」と「オニオンスキン」を切り替えて確認しながら作業

「選択とマスク」画面内のダウンドロップにて「オニオンスキン」から「白黒」へ切り替えることができます。

白黒に切り替えることで、細かく範囲選択できている箇所とそうでない箇所を把握しやすくなるので、こまめに切り替えながら調整していきましょう。

細かく範囲選択できていない箇所は境界がハッキリしているので、そういった箇所を境界線調整ブラシツールでドラッグしていく作業になります。

白黒の状態でもドラッグすることができるので、作業しやすい方で作業を行いましょう。

コントラストができるだけ高い画像を選ぶ

切り抜く画像を選ぶ際はできるだけコントラストが高い画像を選ぶようにすると、より鮮明に髪の毛部分を切り抜くことができます。

point
「コントラストが高い」とは髪の毛と背景の色の違いが大きく、髪の毛がハッキリとわかるような色合いのことを指します。

「白い背景に黒い髪の毛」のようなものを「コントラストが高い」と表現し、「黒い背景に黒い髪の毛」のようなものを「コントラストが低い」と表現します。

コントラストが低い画像では、Photoshopの境界線調整ブラシツールを使用してもぼやけた仕上がりになってしまうことがあります。

コントラストが低い画像は調整レイヤー「トーンカーブ」で色調を調節

切り抜きたい写真のコントラストが低い場合、Photoshopの「トーンカーブ」という調整レイヤーを追加して色調を変化させることでコントラストを上げることができ、結果的に「選択とマスク」の精度が高まり綺麗に切り抜きしやすくなります。

まず、Photoshop画面右下にある「塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成」ボタンから「トーンカーブ」を選択しましょう。

するとグラフのような画面が表示されるので、この斜めのラインをドラッグして動かすことで色調の調整ができ、コントラストを変更することができます。

ライン上をクリックすることでポイントを増やすこともできるので、コントラストが高くなるように動かしてみて下さい。

作業を戻したい場合はCtrl + Zキー(Macの場合はCommand + Zキー)でひとつ前の作業へ戻ることができます。

Photoshopなら髪の毛を綺麗に切り抜ける!

今回はPhotoshopで髪の毛を切り抜きする方法について紹介しました。

文章で見ると手順が長く感じるかもしれませんが、実際にやってみると意外と単調な作業なので回数をこなすほどにスピード・品質が上がり、複雑な写真も上手く切り抜けるようになります。

まったく同じ方法で、フワフワした洋服や動物の毛など、幅広い切り抜きに活用することができるので、色々な場面で試してみて下さい。