一眼レフやミラーレスデジタル一眼カメラで動画を撮影する「一眼動画」を楽しむ方が最近増えています!
スマホやビデオカメラではなく一眼レフで動画を撮影する事の一番の魅力は、撮影したい動画に合わせてレンズを自由に交換できる点ですが、様々なメーカーからたくさん出ている交換レンズから自分好みのレンズをどの様に選べば良いのでしょうか。
今回は動画撮影で最も重要な機材であるレンズを選ぶ際の、ポイントやおすすめのレンズをご紹介します!
動画撮影向きの一眼レフカメラレンズの選び方は?
まずは一眼レフやミラーレス一眼で動画撮影する際に、どの様な点に気をつけてレンズを選ぶべきかご紹介します。どれも同じに見えて気をつけなければならない点がいくつかあるので、注意して選びましょう
一眼レフカメラのマウントに注意する
一眼カメラ用のレンズを選ぶ際にまず注意する必要があるのは、自分のカメラがどのマウントに対応しているのか、という点です!
基本的に1つのカメラに異なるマウントのレンズを取り付ける事は出来ないので、マウントの種類については必ず確認してください。
同じカメラメーカーのカメラであっても、一眼レフかミラーレス一眼か等で使えるレンズが異なる事がほとんどです。マウントアダプターというマウントを変換する道具もありますが、基本的には一眼レフやミラーレス一眼のマウントがきちんと対応したレンズを選びましょう。
一眼レフカメラのセンサーサイズに気をつける
カメラのマウントと同じ位気をつける必要があるのが、カメラに搭載されいているセンサーのサイズです。
現在一眼レフやミラーレス一眼で主流のセンサーサイズには「フルサイズ」「APS-C」「マイクロフォーサーズ」の3種類があり、レンズを選ぶ上で大きく影響します。
一般的にサイズが一番大きい「フルサイズ」は暗い所での撮影が得意な他、画角も広く撮影する事が出来ます。一方「APS-C」や「マイクロフォーサーズ」はカメラ本体やレンズが小型になる代わりに、画角が狭くなり背景ボケも弱くなる傾向があります。
ズームレンズか単焦点レンズかを選ぶ
マウントやセンサーサイズを確認した上で、次に確認する必要があるのがレンズの種類です。
一眼レフやミラーレス一眼用のレンズには大きく分けると、ズームが出来る「ズームレンズ」とズームが出来ない「単焦点レンズ」の2種類があります。
ズームレンズの方が好きな画角で動画を撮影できるため便利ですが、レンズが大きくなる他に暗い所での撮影が苦手な物が多いです。
一方、単焦点レンズは決まった画角でしか撮影できない代わりに、小型軽量で持ち持ち運びやすく、暗い所での撮影が得いで背景ボケもキレイなものが多い傾向にあります。
動画撮影に必要な画角で機材を調整する
ズームレンズでも単焦点レンズでも、どの様な画角のレンズを使うかで同じ被写体でも写り方が大きく変わります。
画角の広いレンズだとワイドに何でも写す事が出来ますが、何か1つのものに注目して撮影したい時は広すぎない画角のレンズも必要です。また背景ボケも画角の狭いレンズの方が強く出ます。
レンズの画角は「24mm-105mm」「50mm」の様に「○mm」とレンズ本体に書かれていて、数字が小さい方が広い画角のレンズである事を指します。ただしフルサイズセンサー以外のカメラを使う時は「35mm換算」という計算をして画角を調べる必要があります。その点は後ほど触れますね。
動画撮影中に機材が出す音に注意する
一眼レフやミラーレス一眼用のカメラや交換レンズといった機材は、基本的に写真を撮る事を前提に作られています。その為一眼動画を撮影する時に注意しなければならないのが、オートフォーカスや電動ズームのモーター音といった撮影時にレンズが出す「音」です。
レンズの音については外付けマイク等で対策することもできますが、静かなレンズだと機材も減るので楽に撮影する事ができます。
動画撮影におすすめの一眼レフカメラレンズ4選|フルサイズ編
ここからは一眼動画におすすめなレンズを、センサーサイズ別にご紹介します。カメラメーカー純正のものからサードパーティ製のレンズまで、幅広く揃っているのがフルサイズ用レンズの特徴です。
おすすめレンズ 1:EF50mm F1.8 STM
人の視野角と近いとされ、標準的な単焦点レンズの画角とされている50mmのレンズの中でも、Canonの一眼レフカメラ用で非常に安価で「撒き餌レンズ」とも呼ばれるのが、「EF50mm F1.8 STM」です。
50mmが標準的なのは動画でも同じで、少しAFの音が気になるところはありますが、このレンズを使いたくてCanonのカメラを使う方も多いです。
おすすめレンズ 2:SEL50F18F
Canon同様、Sonyからも50mm単焦点の安価なレンズが出ていて、Sonyユーザーにはこちらも同じくおすすめです。
F1.8という非常に明るくて背景ボケがしっかり出るレンズというも、印象的な動画を撮影したい方におすすめできる点です。
単焦点レンズは安価で小型で扱いやすいですが、画角が変えらず構図を色々考える必要があるため、基本的な撮影の練習をするのに最適です。
おすすめレンズ 3:Sigma 24mm F1.4 DG HSM | Art
人の視野角より少し広い、スマホの画角に近いのが、24mmという画角です。SigmaのArtシリーズは特に画質に拘ったレンズで、その中でも24mmのレンズは特に使いやすくておすすめです。
SigmaのレンズはEマウント以外にも同じレンズを販売しているので、Sonyユーザー以外にもおすすめ出来るレンズです。
おすすめレンズ 4:Tamron 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD
Tamronというレンズメーカーから発売され、「神レンズ」として一躍話題になったのが、28-200mm F/2.8-5.6というEマウント用レンズです。
何が「神レンズ」かというと、小型軽量にも関わらず28-200mmという高倍率ズームでF2.8から使えるという点です。
F値が低いと暗い所での撮影や背景ボケを生かした撮影が可能になるので、まさに「神」といえるレンズです!
動画撮影におすすめの一眼レフカメラレンズ3選|APS-C編
ここからはAPS-Cセンサー搭載の一眼カメラでの動画撮影におすすめのレンズをご紹介します。
APS-Cのセンサーの場合、レンズに書いてある画角から1.5倍(Canonは1.6倍)する「35mm換算」とう計算が必要なので、少し画角の広いレンズを検討しましょう。
おすすめレンズ 1:E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS
SonyのAPS-Cミラーレス一眼カメラにはコンパクトなものも多く、そんなカメラのこのコンパクトなズームレンズは特におすすめです。
更にこのレンズは「パワーズーム」というズーム方式を採用しており、同じペースでズームできるのも動画撮影には使いやすいレンズです。
おすすめレンズ 2:SEL35F28Z
35mm F2.8の単焦点レンズ「SEL35F28Z」は、フルサイズでも使用できるレンズですがAPS-Cレンズで特におすすめです。
35mm換算で52mm相当の画角で、視野角にも近く使いやすいのも魅力的。AF駆動音が静かなのも動画撮影に向いているレンズです。
おすすめレンズ 3:LAOWA 9mm F2.8 ZERO-D
LAOWAという中国のレンズメーカーから、APS-C用とはいえ9mmという非常に広角なレンズが発売されています。
広角レンズがあると幅広い撮影が可能ですが、センサーサイズの小さいカメラは広角での撮影が苦手なのでこのレンズは貴重な存在と言えます。
注意点としてこのレンズはAFが作動しません。ただ広い画の時はほとんどピントを動かさないと思うので、少し絞り気味で撮影すると十分に活用できます。
動画撮影におすすめの一眼レフカメラレンズ3選|マイクロ・フォーサーズ編
最後にAPS-Cよりもセンサーサイズが小さい「マイクロフォーサーズ」用のレンズから、動画撮影におすすめのレンズをご紹介します。
レンズに書いてある画角を2倍にする35mm換算が必要とりますが、小型軽量なボディやレンズを活かした動画撮影が可能です。
おすすめレンズ 1:LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.
35mm換算で28-82mmという、ちょっと広めからグッと寄った撮影にも対応した使いやすいズームレンズです。
小型軽量なカメラにもピッタリの薄型レンズで、電動のパワーズーム搭載の為動画撮影にも使いやすい一本といえます。
おすすめレンズ 2:LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 II ASPH.
あの有名な海外のカメラメーカー・Leicaの名を持つレンズがPanasonicから出ており、その中でも35mm換算で50mmのこのレンズは写真・動画ともにおすすめのレンズです。
F1.4の非常に明るくて使いやすいレンズなのはもちろん、柔らかくて印象的なボケ味はさすがLeicaといったレンズです!
おすすめレンズ 3:M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II
35mm換算で画角を2倍にするマイクロフォーサーズ機は、逆にいうとズーム域での撮影が非常に得意と言えます。
そんな中でもこのレンズだと150-600mm相当という、フルサイズだと巨大な機材が必要な領域を、小型なレンズで対応できます。
野鳥や月といった、遠くのものを大きく映したい時におすすめです!
【まとめ】動画撮影におすすめの一眼レフカメラレンズ
どのようなセンサーサイズのレンズでも、基本となる35mm換算で50mmのレンズを中心にF値やズーム域に着目して選ぶと、幅広い撮影に対応する事が可能です。
レンズの様なカメラの周辺機材はどれを選ぶか悩む所ですが、まずはお気に入りの一本を探してみてください!