適切な方法を場面ごとに選択できるようになるために、まずはそれぞれの方法の違いについて把握しておきましょう。
Illustratorには角を丸くする2つの方法がある?
「単に角を丸くしたい」といった場合は「ライブコーナー(絶対値)」の方法が手軽でおすすめです。もし思い通りの角丸にならない場合は、残りの方法を試してみるよいいでしょう。
【方法①】「角を丸くする」機能で四角形を角丸に調整
Illustatorの「角を丸くする」機能で、図形の角を丸めることができます。
次で紹介する「ライブコーナー」という方法は比較的新しい機能となります。
【方法②】「ライブコーナー」機能で四角形を角丸に調整
もうひとつの角丸を実装する方法は、Illustratorの「ライブコーナー」を使った方法になります。
ライブコーナー機能の一番のメリットは、1度のドラッグで手軽に角丸を実現できるという点でしょう。
すべての角を同じ半径で丸めたい場合は「選択ツール」を選んだ状態でコーナーウィジェット(角の内側にある◎アイコン)ドラッグ、1辺だけを角丸にしたい場合はコーナーウィジェットをダブルクリックした後にドラッグしましょう。⬇︎
また、ドラッグによる方法ではなく、半径を直接入力して角を丸めたい場合は「変形パネル」を活用することで正確な数値による指定が可能です。
具体的な方法については下の見出しで後述します。
画像として制作する場合はドラッグによるマニュアル操作で角を丸めて問題はありませんが、Webページ用などでCSSによるコーディングにより実装する場合は正確な数値を入力することでコーディングがしやすくなります。
このライブコーナー機能は、更に「絶対値」と「相対値」の2つに分けられるので次の見出しで見ていきましょう。
ライブコーナーの「絶対値」と「相対値」
ライブコーナー機能で角を丸くする際に、どのように丸くするかという選択肢として「絶対値」と「相対値」という設定項目があります。
絶対値と相対値の切り替え方法は、Illustrator画面左のツールバーから「ダイレクト選択ツール」を選択し、コーナーウィジェットをダブルクリックすることで設定パネルを表示することができます。⬇︎
デフォルトでは「絶対値」となっており、絶対値の方法ではすべての角を同じ半径で丸くすることができます。単に角を丸くしたい場合はこちらの「絶対値」による指定がおすすめです。⬇︎
次にライブコーナー機能の「相対値」についてです。
「相対値」の場合は細かい算出方法はありますが、絶対値と比較して、角が尖っているほど鋭角な角丸に、尖っていないほど鈍角な角丸になると覚えておきましょう。⬇︎
Illustratorで角を丸くする方法①【角を丸くする】
Illustratorの「角を丸くする」機能で角を丸める手順①|長方形を用意
まず角を丸めるための図形を用意しましょう。この作業がすでに完了している場合は次のステップへ進んで下さい。
Illustrator画面左にあるツールバーより「長方形ツール」を選択し、アートボード内をドラッグしてお好みの大きさの長方形を設置しましょう。⬇︎
画像を設置した後は、同じく画面左の一番上にある「選択ツール」を選択し、長方形以外の部分を一旦クリックすることで長方形を操作できる状態になります。
次の作業のために、設置した長方形をクリックしてアクティブ(選択された状態)にしておきましょう。
Illustratorの「角を丸くする」機能で角を丸める手順②|角を丸くする
長方形を選択した状態で、Illustrator画面上のメニューバーより「効果」→「スタライズ」→「角を丸くする」と進みましょう。
すると「角を丸くする」機能の設定パネルが表示されます。⬇︎
パネル内にある「半径(R)」という数値を変更することで、角を丸めることができます。
数値は手入力で直接入力することもでき、数値左にある上下ボタンをクリック、もしくはクリックボタンを長押しすることでも変更が可能です。
デフォルトでチェックが付いていますが、「プレビュー」にチェックが入った状態で数値を変更することで、角が丸くなる程度をリアルタイムで確認しながら調整することができるのでぜひ活用しましょう。⬇︎
Illustratorの「角を丸くする」機能で角を丸める手順③|半径を確定
お好みの半径を設定できたら、パネル内にある「OK」をクリックして確定しましょう。⬇︎
もし半径を変更したい場合は同じ方法では変更ができないので、Illustrator画面上のメニューバーより「ウィンドウ」→「アピアランス」と進むと表示されるパネルから「角を丸くする」というテキストをクリックすることで数値の変更が可能です。⬇︎
または、Windowsの場合はCtrl + Zキー、MacOSの場合はCommand + Zキーで角を丸める前まで戻り、再度手順①から操作を繰り返す方法もあります。
以上で、「角を丸くする」機能で角を丸める作業の完了です。
Illustratorで角を丸くする方法②【ライブコーナー】
Illsutratorの機能「ライブコーナー」を使用して、図形の角を丸める手順について見ていきましょう。
Illustratorの「ライブコーナー」機能で角を丸める手順①|長方形を用意
まず角を丸くするための長方形を用意しましょう。すでに図形が作成されている場合は次のステップへ進んでください。
Illustrator画面左のツールバーより「長方形ツール」を選択し、アートボード上でドラッグしてお好みの大きさの長方形を作成しましょう。尚、長方形ツールを右クリックから展開して選択できる「多角形ツール」や「スターツール」などでも構いません。⬇︎
図形を設置した後、「長方形ツール」のままの状態だとできる操作が限られてしまうので、次の操作のために画面左の一番上にある「選択ツール」を選択しておきましょう。
Illustratorの「ライブコーナー」機能で角を丸める手順②|角を丸くする
「選択ツール」の状態で、作成した長方形をクリックしましょう。するとそれぞれの角の内側にコーナーウィジェット(小さな◎アイコン)が表示されます。
このコーナーウィジェットを内側へドラッグすることで、すべての角を一括して丸めることができます。
また、コーナーウィジェットをダブルクリックするとアイコンの見た目が少し変わり、この状態でアイコンをドラッグすると1つの角だけを丸めることも可能です。⬇︎
また、別の方法として半径を数値で指定できる方法もあります。
Illustrator画面上のメニューバーより「ウィンドウ」→「変形」と進み、変形パネルを表示させましょう。変形パネル内にそれぞれの角の半径数値を設定できる項目があるので、こちらに手入力するか、数値左の上下ボタンでお好みの数値へ変更します。⬇︎
角ごとに異なる半径を設定したい場合は、変形パネル内の半径指定できる欄の中央にある「クリップアイコン」をクリックすることで同期を解除し、それぞれの角ごとに違った半径サイズを指定する事が可能です。
Illustratorの「ライブコーナー」機能で角を丸める手順③|角丸が完成
ライブコーナー機能で角を丸めた場合は、角を丸めた時点で操作が完了するので特に完了作業を行う必要はありません。これで作業完了です。
もし、半径を変更したい場合は「選択ツール」を選択した状態で図形の◎アイコンを再度ドラッグするか、変形パネル内の数値を指定することで変更可能です。
Illustratorで角を丸くする方法まとめ
今回はイラストレーター(イラレ)で図形の角を丸くする方法について紹介しました。
とりあえず角を丸くしたいといった場合は、ライブコーナーでサクッと丸める方法が一番お手軽でおすすめです。
Webデザインを行う上で角丸をコーディングで実装する際のみ、変形パネルから「10」や「30」といった切りの良い数値を指定するようにしましょう。