背景を切り抜くならこの方法!Photoshopで誰でも簡単3ステップ!

Photoshopで画像の背景を切り抜く方法を紹介します。

Photoshopで背景を切り抜くおおまかな流れは、基本的に「被写体を選択」→「選択範囲を反転して背景を選択」→「背景を削除」といった流れになります。

今回は、髪の毛などの細かい切り抜きが必要な例を用いて解説するので、参考していただければ、どんな複雑な画像でも切り抜きできるようになると思います。

Photoshopで背景を切り抜く方法【ステップ①】

Photoshopで背景を切り抜く手順を3ステップに分けて解説します。

まずは画像をPhotoshopに取り込んで、被写体を選択する操作まで見ていきましょう。

Photoshopで背景を切り抜く手順①|写真を取り込んでレイヤー化

まず加工したい画像をPhotoshopに取り込みましょう。

Photoshopを起動した画面上に画像をドラッグ&ドロップします。この方法で画像を取り込むことで、自動的に画像の大きさのカンバスが作成されます。

取り込んだ後は、Photoshop画面右下のレイヤーパネルにある鍵アイコンをクリックして、「背景」の状態から「レイヤー」化しておきましょう。

任意の画像サイズで作成したい場合は、「ファイル」→「新規作成」よりカンバスのサイズを選択して作成します。カンバスが作成されたら、画像をカンバス上へドラッグ&ドロップしましょう。

画像サイズがカンバスと合っていないことが多いので、画像の角を掴んでドラッグすることでカンバスに収まるサイズまで調節します。

Photoshopで画像を拡大・縮小すると、自動的にスマートオブジェクトに変換され、これから行う背景の削除などができなくなるので、画像のレイヤー上で「右クリック」→「レイヤーをラスタイズ」からラスタライズしておきます。

更に、カンバスサイズを画像のサイズに合わせるために、画像レイヤーの「アイコン」をCtrlを押しながらクリック(Macの場合はoptionを押しながらクリック)して画像全体を範囲選択後、メニューバーより「イメージ」→「切り抜き」と進んで余ったカンバスを切り取ります。

切り取った後は、メニューバーより「選択範囲」→「選択を解除」で選択を解除しておきましょう。

Photoshopで背景を切り抜く手順②|被写体を選択

画像を取り込んだら、次は被写体を選択していきましょう。Photoshop画面左のツールバーより「オブジェクト選択ツール」を選択します。

オブジェクト選択ツールで被写体を四角形に囲むように範囲選択することで、Photoshopが搭載するAIにより被写体が自動的に選択されます。

選択できた状態で、Photoshop画面上のオプションバーにある「選択とマスク」と進みましょう。

caution
オブジェクト選択ツールで囲む際に、「要求された操作を完了できません。選択されているレイヤーがありません」と表示された場合は、画像レイヤーが選択されていない状態なので、画面右下のレイヤーパネルより画像のレイヤーを選択後、再度実行して下さい。

今回は、あえて髪の毛部分の選択が難しい画像を選びましたが、AIによる自動選択の状態ではまたおおざっぱな範囲選択しか行えていません。

次の手順でより詳細な範囲選択を行っていきます。

Photoshopで背景を切り抜く方法【ステップ②】

次はPhotoshopで背景を切り抜く作用のうち、被写体の詳細な範囲選択をする作業に入ります。

Photoshopで背景を切り抜く手順③|切り抜く範囲を確認

前回の最後で「選択とマスク」をクリックしましたが、「選択とマスク」と進むと下の画像のように、専用の設定パネルへ移ります。

現在選択されている範囲を確認するには、Photoshop画面右上にある「表示モード」内にあるダウンドロップできるアイコンから「白黒」を選択するとハッキリと確認することができます。

この段階ではまだ、範囲選択すべき箇所ができていない、髪の毛の部分がおおざっぱにしか選択されていないといった問題があります。

Photoshopで背景を切り抜く手順④|欠けた選択部分を補填する

まず選択されていない部分を補っていきます。

白黒モードのままで、Photoshop画面左にある「クイック選択ツール」を選択しましょう。選択したら、画面上にあるオプションバーの「プラスアイコン」を選択します。

このプラス・マイナスの意味は、プラスアイコンを選択するとドラッグした部分を範囲選択に含める、マイナスアイコンを選択するとドラッグした部分を選択範囲から除外するという解釈です。

プラスを選択した状態で、選択範囲に含めたい部分を塗りつぶすようにドラッグします。

これで欠けていた部分が選択範囲に含まれました。

次に髪の毛部分を詳細に範囲選択していくので、白黒モードを選択したダウンドロップから、元の「オニオンスキン」へ戻しておきましょう。

Photoshopで背景を切り抜く手順⑤|髪部分を詳細に範囲選択する

次に、髪の毛部分を細かく範囲選択していきます。細かくといっても1ドラッグで完了できるので安心してください。

まずPhotoshop画面左のツールバーより「境界線調整ブラシツール」を選択します。次に、画面上のオプションバーから「プラス」アイコンを選択、「ブラシの太さ」をお好みに設定しましょう。

ブラシの用意が済めば、あとは髪部分をドラッグするだけです。

髪の毛の奥に背景が見える部分をドラッグしていきます。ワンドラッグで選択し終える必要はなく、指を話しながら数回に分けてドラッグして構いません。

髪の毛部分のドラッグが済んだら、再度白黒モードに変えて確認してみましょう。髪の毛部分が詳細に選択されていることが確認できます。

この状態で「OK」を選択して、範囲選択を完了しましょう。

Photoshopで背景を切り抜く方法【ステップ③】

Photoshopで背景を切り抜く方法の最後のステップです。

前手順で選択した範囲を逆転させて背景を選択後、背景を削除します。

Photoshopで背景を切り抜く手順⑥|選択範囲を反転して背景を削除

前手順までの「選択とマスク」を完了すると、被写体が範囲選択された状態になります。

この状態で、Photoshop画面上のメニューバーより「選択範囲」→「選択範囲を反転」と進み、背景を選択します。

背景が選択されている状態でDeleteキーを押すことで背景を削除できます。

これで背景の切り抜きが完了です。

【おまけ】Photoshopの背景を切り取る他の方法

Photoshopで背景を切り取る別の方法を紹介します。

Photoshopで背景を切り取る方法は複数ありますが、最終的にはどの方法も「背景を範囲選択して削除する」という手順なので、それぞれの方法で異なるのは範囲を選択する方法だけ、ということになります。

「ペンツール」を使って範囲選択し背景を切り取る方法

被写体と背景のコントラストが低い場合などでPhotoshopの自動選択ツールなどが使用できない場合、ペンツールを使って手動で範囲選択する方法が有効です。

Photoshopのツールバーから「ペンツール」を選択後、オプションバーから「パス」へ変更して被写体をなぞるように選択していきます。

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取り込んだ画像が「背景」のままだと画像の一部を削除して透過することができないので、レイヤーパネルの鍵アイコンをクリックして「背景」の状態から「レイヤー」へ変更しておきましょう。

ペンツールで囲んだ後は、選択範囲内で「右クリック」→「選択範囲を作成」→「OK」と進み、選択範囲として設定します。

後は上で紹介した方法と同じく、範囲選択を反転してDeleteキーで背景を削除で切り抜きの完了です。

「クイック選択ツール」を使って範囲選択し背景を切り取る方法

オブジェクト選択ツールを使ったAIによる自動選択は便利ですが、不要な物まで選択されてしまうなど思い通りに選択できないことがあります。そういった際はある程度手動で選択操作ができるクイック選択ツールが便利です。

Photoshopツールバーから「オブジェクト選択ツール」を長押しで展開し、「クイック選択ツール」を選択します。

このまま、被写体を直接ドラッグすることで少しずつ範囲を選択することができます。また、Altキーを押しながらドラッグすることで範囲に含めたくない部分を除去することも可能です。

細かく調節したい場合は、オプションバーからブラシの太さを小さくしたり、Altキー+スクロール(Macの場合はoptionキー+スクロール)で拡大するなどして細かく範囲選択してみて下さい。

範囲選択後は、メニューバーから「選択範囲」→「選択範囲を反転」で背景を選択後、Deleteキーで背景を削除しましょう。

Photoshopの背景を切り抜く方法をマスターしよう!

今回はフォトショップで画像の背景を切り抜く方法について解説しました。

画像の切り抜きが自由自在にできると、合成写真やバナーの制作など、思い通りのデザインを作ることができるようになります。

また、「この写真のここに〇〇が欲しい」といった場合にも、別の写真から切り抜いて設置することなども可能です。今回紹介した方法をあなたのデザインスキルアップにぜひ役立ててください。