文字加工エフェクトの基本的な方法とその応用方法を取り上げます。
目次
Photoshopで文字の加工をする方法【基本編】
文字加工といっても、基本的にはPhotoshopにあるレイヤースタイル(レイヤー効果)ツールを使うのが基本です。入力した文字に対してエフェクトを適用しますが、レイヤー上で指定するので、あとから設定を変更したり、文字を差し替えることも簡単です。
Photoshopの文字ツールでテキストを入力します。テキストはレイヤー上に生成されますので、テキストレイヤーを選択し、レイヤーパネルのレイヤースタイルのアイコンをクリックするか、オプションメニューの[レイヤー効果]を指定します。

レイヤー効果の中から適用するスタイルを開きます。
Photoshopでの文字加工の基本1|ドロップシャドウをつける
まず最もわかりやすい文字加工は「ドロップシャドウ」でしょう。文字に影を追加する方法です。レイヤースタイルでは一番下にあります。
ここでは影部分の不透明度と、光の方向、影の距離、影の拡大幅(スプレッド)、影の大きさを指定します。また画質では影の形態で「輪郭」を指定し、影にノイズを指定できます。
不透明度を上げて、左上からの光源を設定し距離とサイズを大きくしてみます。

さらにノイズを加えたものが下記のものです。

Photoshopでの文字加工の基本2|エンボスで加工する
文字の加工でよく使われるものに「エンボス」があります。エンボスとは型押しのことで、紙を押し出して陰影を演出する方法を、Photoshopで型押しの陰影を再現する方法です。
基本的な設定は「スタイル」と「テクニック」でバリエーションを指定します。また陰影で光の角度、そして型押しの高さを「高度」で指定します。



Photoshopでの文字加工の基本3|光彩で文字を輝かせる
文字を光輝くように加工するには、「光彩(外側)」を使います。文字の外側をぼかすように影を追加できます。

構造の「不透明度」の数値を上げると、光彩の効果が高くなります。

またエレメントで「さらにソフトに」を「精細」にすると、エンボス風の光彩になります。


Photoshopでの文字加工の基本4|グラデーションを適用する
文字にグラデーションを指定するのは簡単です。レイヤー効果で[グラデーションオーバーレイ]を選択します。[グラデーション:]の矩形ボックスをクリックします。


そうするとグラデーションエディターが表示されます。
ここからプリセットのグラデーションを選択するか、[新規グラデーション]で新しいグラデーションを作成してグラデーションを適用します。
また[グラデーションタイプ:]で「ノイズ」を選択すると、ランダムな模様のグラデーションを生成できます。「色を制限」したり「透明部分を追加」したりするとバリエーションを得ることができます。[開始位置を乱数的に変化させる]とまた異なったグラデーションが生成されます。


Photoshopでの文字加工の基本5|文字をフチククリする方法
Photoshopでも文字をフチククリすることはできます。作り方は簡単です。
まずレイヤー効果で[境界線]を選択します。そしてフチのサイズを指定し、フチの位置を指定します。外側にすると、文字の外にフチが追加されます。あとは[塗りつぶしタイプ:]でフチのカラーを指定するだけです。


角を鋭角にしたいときは、Illustratorでマイター結合のフチククリ文字を作成して画像として処理するしかなさそうです。

Photoshopで文字の加工をする方法【応用編】
次にもう少し高度な文字加工を取り上げていきましょう。
Photoshopでの文字加工の応用1|テクスチャで凹凸をつける
テクスチャで凹凸をつけるには、文字の塗りつぶし範囲にテクスチャを配置します。
テキストレイヤーを選択し、レイヤースタイルウィンドウを表示します。[ベベルとエンボス]を選択し、さらに[テクスチャ]を選択します。エレメントの[パターン:]で表示されたテクスチャが文字に配置されます。

この方法はテクスチャそのものを配置するのではなく、テクスチャの陰影で文字に凹凸を適用するものです。デフォルトのパターンがいくつか用意されていますが、テクスチャを追加することも可能です。[比率]や[深さ]を調整してバリエーションを得ることができます。

Photoshopでの文字加工の応用2|パターンオーバーレイ
レイヤースタイルの[パターンオーバーレイ]は[テクスチャ]で凹凸をつけたパターンをそのまま文字の塗りに使うものです。使い方は簡単で、[パターン:]をクリックしてテクスチャを展開します。そこから適用したいパターンを選択します。
オリジナルのパターンを使うには、パターン化したい画像をPhotoshopで表示し、編集メニューの[パターンを定義]を選択します。

パターン名を入力して保存すると、パターンとして登録されます。

あとは[パターンオーバーレイ]で保存したテキストを適用するだけです。[角度]や[比率]で表示方法を編集できます。パターンをうまく使えば、インパクトのあるロゴを作ることができます。


Photoshopでの文字加工の応用3|文字を背景になじませる
文字を背景のテクスチャにぼんやりとなじませるロゴの作り方です。
まずテクスチャの上に文字レイヤーを配置します。文字のカラーを濃いグレーで指定します。

この文字をレイヤー効果の[ベベルとエンボス]で立体にしてハイライトを効かせます。[スタイル]で「エンボス」を、[テクニック]では「滑らかに」を指定します。お好みに合わせて[深さ]や[サイズ]などを指定します。


次に描画モードを変更します。描画モードで「覆い焼きカラー」を選択します。覆い焼きカラーを選択すると、黒い部分は透過され、白い部分のみが反映されます。文字の輪郭が浮かび上がってきます。
「覆い焼き(リニア)加算」を使うと、ロゴの輪郭がより明瞭になります。


Photoshopの文字加工で使えるエフェクト5選!
ロゴで使いたいエフェクトの作り方1|光るネオン管
文字をネオン風のロゴにする作り方です。

Photoshopでネオン管が光っているような文字の作り方を解説
https://threem-design.com/web-design/neon-tube/
ロゴで使いたいエフェクトの作り方2|ゴールドで光る文字の作り方
金色の文字を作り方はいくつもあります。基本的には複数のレイヤースタイルを組み合わせて作成します。

【photoshop入門】ベベルを使ったキラキラ文字の作り方!
ロゴで使いたいエフェクトの作り方3|かすれた文字を作る
ロゴマークなどの文字をかすれた雰囲気にしたいときはどうすればいいでしょうか。

ロゴで使いたいエフェクトの作り方4|ロゴに鏡面反射を追加する
文字の下部に鏡面反射すると、文字を立体的に見せることができます。

Photoshopで床への映り込み(鏡面反射)した画像を作る方法
https://sitebk.com/photoshop/reflection/
ロゴで使いたいエフェクトの作り方5|文字をぎざぎざのエッジにする
文字は画像化もしくはスマートオブジェクトにすることで、エッジをギサギザにすることができます。
[画像のバランス][滑らかさ][コントラスト]を調整してエッジの形状を調整します。背景色をホワイトにしていれば、別のレイヤーの上に配置して、[乗算]すると、文字のみを透かして配置することができます。

Photoshopの文字加工方法をマスターしよう!
Photoshopでの文字の加工はかなり奥が深いものがあります。
基本は文字レイヤーのまま、レイヤースタイルを適用する方法をマスターしましょう。次に、複数のレイヤースタイルを組み合わせて、より複雑な表現方法を学んでいきます。さらに、場合によっては文字を画像化してフィルターなどを適用して、さらに表現を広げていきましょう。
複雑な加工も要素を分解していけば、理解は早くなるに違いありません。