Illustrator(イラストレーター)で背景を透明にする方法を解説します。
まだIllustratorを持っていない方は、合わせてこちらもご覧ください。
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Illustratorで背景が透明かどうか確認する方法!
Illustratorで背景が透明か確認する手順①|白背景から透明グリッドへ変換
前述したように、Illustratorにおいて背景はデフォルトの状態で透明となっています。
しかし、Illustratorの仕様上、アートボードの色が白になっているので背景が透明になっているかどうかパッと見た感じではわかりませんよね。
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背景が透明になっているかどうかは簡単に確認できるので、以下の手順で進めていきましょう。
まずIllustrator画面上のメニューバーより、「表示」→「透明グリッドを表示」と進みましょう。すると格子状の画面に切り替わります。
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Illustratorで背景が透明か確認する手順②|格子状の模様を確認
なので、透明にしたい場所に意図しない白の図形などが存在しなければ問題はなく、適切な手順で保存することで格子状の部分はすべて透明となって保存されます。
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Illustratorで背景を透明にする際に重要なポイントは「保存形式」となります。
下で解説する、背景を透明画像として保存する方法と同じように、画像を書き出す際に「PNG」形式を選択することで透明の背景画像として書き出すことができます。
Illustratorで背景を透明にする方法!
Illustratorで背景を透過する手順①|図形を設置する
まず背景が透明の画像を作るために、お好みの図形を設置しましょう。
この手順が完了している場合は、次のステップへ進んで下さい。
Illustrator画面左のツールバーより「長方形ツール」や「楕円形ツール」などお好みの図形ツールを選択して、アートボード内に図形を設置しましょう。
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長方形ツールのアイコンを右クリックすることで拡張メニューが展開されるので、その中から「多角形ツール」や「スターツール」なども選択可能です。
Illustratorで背景を透過する手順②|スクリーン用に書き出しパネルを表示
Illustratorではデフォルトで背景が透明設定になっているので、あとはこのまま適切な形で保存するだけです。
Illustrator画面上のメニューバーより「ファイル」→「書き出し」→「スクリーン用に書き出し」と進みましょう。
すると「スクリーン用に書き出し」のパネルが表示されます。
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この画面では、書き出し場所の設定や、書き出すファイルのフォーマット(保存形式)などの設定を行うことができます。
Illustratorで背景を透過する手順③|保存場所を指定してPNG形式で保存
開いた設定パネルの右中央にある「書き出し先」欄のフォルダアイコンをクリックして、これから保存するファイルの保存先を指定しましょう。
すでに保存したい箇所に設定されている場合はそのままで大丈夫です。
フォルダアイコンをクリックすると、Windowsの場合はエクスプローラー、MacOSの場合はFinderが開くので、お好みの場所を開いた状態で右下にある「フォルダーの選択」をクリックして保存場所を確定しましょう。
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ファイルの保存先の指定ができたら、次は画像を「PNG形式」で保存します。設定パネルの右下にある「フォーマット」欄の右側ダウンドロップメニューが「PNG」になっていることを確認しましょう。
もしPNGになっていない場合はダウンドロップメニューを展開してPNGを選択して下さい。最後に「アートボードを書き出し」を選択すると、背景が透明の画像が書き出しされます。
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「PNG8」は、ファイルサイズを軽くしたい場合に低画質(小さいファイルサイズ)で保存するために選択する項目になります。
書き出しの時どのファイル形式を選ぶべき?
透明を含む画像なら「PNG」で書き出し
今回のように透明の背景など、画像の一部が透明の画像を書き出す場合は「PNG」形式を選択します。
「透明画像を保存するならPNG形式」と覚えておきましょう。
IllustratorでのPNGには「PNG」と「PNG8」の2種類ありますが、PNG8は透明を表現できる幅が少ないので、基本的には「PNG」を選択するようにして下さい。
写真なら「JPG」で書き出し
作成したIllustratorデータの大部分で「写真」を使用している場合は「JPG」での保存が最適です。JPGは主に写真の保存形式に用いられ、高画質かつ少ない容量で保存することができます。
「100」と「80」は人間の目には分からないレベルのため、ファイルサイズを少し小さくする意味で基本的には「80」を選択することをおすすめします。
拡大するなら「SVG」で書き出し
Illustratorの長方形ツールや文字ツールなどだけを使用し、写真などを使用していないファイルの場合は「SVG」形式で保存するメリットもあります。
PNGやJPG形式は、ピクセル(点)の集合体のデータ形式なので、拡大すると必然的にぼやけてしまいます。しかし、SVG形式の場合は座標と座標を線として結んで表現しているデータ形式なので、拡大してもぼやけることがありません。
主に、スマホ用のホームぺージのロゴなど、ピッチイン操作で拡大される可能性がある画像などに使用されることが多いデータ形式です。
「PDF」での書き出しも可能
「PDF」での書き出しは、パソコンでよく目にするあのPDFデータで書き出すということになります。
よく、改ざん抑制の目的で文書などのExcelデータをPDFデータに変換することが多くありますが、Illustratorの場合はPDFで書き出すメリットは薄い印象です。
PDFの強みは、ExcelやWordといったアプリケーションやプラットフォームに依存せずに、画像やフォント、全体的なレイアウトを保持できる点にありますが、Illustratorの場合はPDFでなくともPNG・JPGで代用可能かつ、PNG・JPGのほうがファイルを開きやすいからです。
保存形式にPDFを選択する場面は、Illustratorのデータを第三者へ提出する際などに、ファイル形式をPDFに指定された場合に限られると思います。
Illustratorで背景が透明にならない時の原因と対処法は?
背景が透明にならない原因①|アートボードに白い画像を配置している
Illustratorを学び始めた頃によくあるトラブルが、アートボード全体に白い図形を配置してしまっている場合です。
Illustratorのアートボード(初期状態で白い範囲)の色は白ですが、ここに白い長方形などを設置していた場合、これが背景となるのでPNG形式で保存しても白い背景色の画像が書き出されてしまいます。
この場合の対処法は、Illustrator画面右上から「レイヤー」パネルへ切り替えて、背景となっている白い長方形をクリックしてDeleteキーにて削除することで解決可能です。
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背景が透明にならない原因②|背景色が白抜き設定の状態
IllustratorではPNG形式で保存しても背景が透明にならないようにする設定項目があり、ここを意図せずオンにしてしまっていた場合、PNG形式で保存しても背景が透明になりません。
以下の場所を確認してみましょう。
Illustrator画面上のメニューバーより「ファイル」→「書き出し」→「スクリーン用に書き出し」と進むと表示される設定パネルから、パネル内右下にある小さな歯車アイコンをクリックして下さい。
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「背景色」のダウンドロップメニューが「透明」になっていれば問題ありませんが、「ホワイト」や「ブラック」になっている場合は背景が白抜き(または黒)になってしまいます。
「透明」に変更後、「設定を保存」して再度PNG形式で書き出してみましょう。
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Illustratorで背景を透明にする手順はバッチリ!
今回はイラストレーター(イラレ)で画像の背景を透明にする方法について紹介しました。透明の背景画像と相性がいいIllustratorの使い方に、画像を切り取る方法があります。
「Illustratorで画像を切り抜く(トリミングする)3つの方法とコツを公開!」で紹介している方法を合わせて活用することで、被写体だけを切り取った上で背景が透明の画像を作ることも可能です。
ぜひ参考にしてみて下さい。